特集:大埔地区を歩く 2

2017/03/28

遊ぼう! 学ぼう! 足を延ばして大埔地区へ

 

昔にタイムスリップ?小さいながらもフォトジェニックな博物館
「鉄オタ」でなくとも興味深い
香港の経済的発展を支えてきた九廣鉄路“ホンモノ”の重み

香港鉄路博物館 香港鉄路博物館

1911年から1983年まで香港と広州を結んでいた九廣鉄路。以後KCR、2007年12月からはMTRと経営は移りながら香港と中国本土を結んでいる。香港鉄路博物館はこの九廣鉄路の旧大埔墟駅の駅舎をそのまま保存した博物館で、1985年に開館している。旧大埔墟駅は1913年に作られた伝統的な中国様式の煉瓦作りで、一見「どこかの廟かな?」と思ってしまうほど。当時他の駅舎がすべて西洋風だった中でひときわ特徴的な存在だった。現在、建物内には九廣鉄路の歴史についてのパネル写真や鉄道模型が展示されている。ここで最も注目したいのは、屋外に敷かれたレール上にある実際に使われていた客車や機関車。座席に座るとまるで昔にタイムスリップしたような気分を味わえる。列車や駅舎の古めかしいレトロな雰囲気は写真撮影に最適。「博物館」というより当時の姿を保存した「資料館」といった趣きの規模で、じっくり見ても1時間弱ほど。入場は無料なので、ぜひ家族で訪れてみてはいかが。

香港鉄路博物館

今号の表紙を飾った「ディーゼル機関車51号(Sir Alexander号)」は1955年から1983年まで28年間客車を牽引し、九廣線電化後は貨物列車を牽いた。1997年退役後、修復され、歴史的価値のある鉄道文化財として2004年から同博物館に展示されている。

香港鉄路博物館

小さな駅舎内部もそのまま

香港鉄路博物館
住所:13 Shung Tak Street, Tai Po Market, Tai Po
電話:(852)2653-3455
時間:10:00~18:00 ※火曜休館(祝日を除く)
料金:無料
ウェブ: www.heritagemuseum.gov.hk/zh_TW/web/hm/museums/railway.html

 

かつては湾内の小島に
歴代の新界地区長官が住んだ「アイランド・ハウス」
元洲仔

アイランド・ハウス アイランド・ハウス

大埔河の河口に浮かぶ小島だった元洲仔。清から新界を租借した英国は大埔を新界の行政の中心とし、この小島を1本の堤で陸地と繋ぎ「新界理民官官邸」を建設した。英語での通称は「Island House」。1905年のことだ。戦後は新界政務司官邸となり歴代15人がここに住んだ。アイランド・ハウス最後の居住者となったのはデイビッド・アクセルジョーンズ卿。1970年代の埋め立てによって元洲仔は陸地に吸収され、1985年に官邸としての任を解かれたアイランド・ハウスは現在香港歴史建物に指定されると同時にWWF香港の管理下に置かれ、「元洲仔自然環境保護研究中心」となっている。

アイランド・ハウス アイランド・ハウス

元洲仔には英国植民地となる前から「大王爺廟」があり、漁民達の信仰を集めていた。今も旧暦5月には大埔でお祭りが行われる。

埋め立てられた海岸沿いは静かな「元洲仔公園」となっており、休日に散歩やジョギングを楽しむ付近住民が多い。

 

様々な公共施設を併せ持つ
吐露港に面した広大な公園に憩う
大埔海濱公園

大埔海濱公園 大埔海濱公園

大埔海濱公園(Tai Po Waterfront Park )は、吐露港に面した林村河の北部に位置する。1994年にオープンした面積22ヘクタールの同公園は、レジャーと文化サービス部門とで構成されている。公園内には、休憩庭園、座席エリア、昆虫館、港の前にある1.2kmの遊歩道、フィットネス・ステーション付きのジョギング・トレイル、600人収容の円形劇場、香港唯一のモデルボート専用プールなど、多彩な公共施設がある。また、この公園は大美督へのサイクリングロードの始点ともなっており、公園内で自転車を借りることができる。

「大埔ルックアウト・タワー(香港巡回紀念塔)」は、1997年に香港返還を記念して建てられた大規模なランドマークで、新界の有名な観光スポットとなっている。高さは32.4メートル。頂上からは公園全体、隣接する大埔工業邨の鳥瞰はもとより、吐露港やその先の馬鞍山、烏渓沙、赤門海峡まで望むことができる。

毎年、旧暦端午の節句にはドラゴンボートレースが公園に面した海で開催されている。

「地質学」に触れてみよう
自然の中で古代の地層が観察できる
馬屎洲 Permian Rock Garden Of Hong Kong

馬屎洲 馬屎洲

吐露港内で船湾海を形成する島、馬屎洲。「馬屎洲特別地区」に指定され、地質公園になっているこの島では、岩盤が露出しており地質学研究にとって理想的な環境が残っている。香港で最も古い、約4億年前のデボン紀に形成された地層を始め、その後のペルム紀(約2億3000万年前)や恐竜の時代として有名なジュラ紀の地層まで観察できる。1.5kmにわたる自然遊歩道では、褶曲や断層、堆積や浸食など、地質の組成に関するさまざまな様子がプレートで解説されている。

 

静けさに包まれた

新しい癒しスポット
慈山寺

慈山寺

「慈山寺」は2015年に一般公開された新しい寺。4万㎡以上という広大な敷地を誇り、静寂に包まれた同寺は中国唐朝時代の寺院をモデルとしており、一般人向けにも様々な修行体験コースを設けている。禅定道を歩く「行禅」、水を両手で掬って観音様を祀る「供水」、般若心経を写経する「抄經」など、どれを取っても心を落ち着けてくれるものばかりだ。また、寺院の裏手に高く聳える高さ76mの観音像は圧巻。天気が良ければ吐露港を隔てた烏渓沙からも望見できる。

 

自然豊かな環境で体を動かそう!
心も体もリフレッシュできる場所
大美督(Tai Mei Tuk)

大美督 大美督

大埔地区の香港で2番目に大きいダム、船湾淡水湖にかかる堤防の麓に位置する「大美督」。大尾督とも呼ばれ、香港を代表する名山である八仙嶺の「終わり」にあることからこの名前が付いたとされている。海、湖、山に囲まれた自然豊かな環境で、サイクリングやバーベキューができる人気のスポットだ。近くの水上スポーツセンターでは、カヤック、セーリング、ウィンドサーフィンを楽しむこともできる。さて、体を動かした後は美味しいご飯を!メイン道路の江角路には中華、西洋、タイ料理など国際色豊かなレストランが軒を連ね、その日の気分に合わせて選ぶことができる。都会の騒々しさから解放され、のんびりと休日を過ごせる貴重な場所。晴れた日にぜひ足を運んでみよう。

大美督 大美督

大美督水上スポーツセンター
住所:Main Dam, Plover Cove Reservoir, Tai Mei Tuk, Tai Po
電話:(852)2665-3591
時間:10:00~19:00( 水曜定休)

 

自然豊かな高台で学ぶ
グローバルな視野を持った国際人を育てる
香港日本人学校小学部大埔校

1997年に開校した香港日本人学校小学部大埔校。小学部は香港島に位置する香港校とここ大埔校の2校舎に分かれており、九龍・新界在住の児童が大埔校、香港島在住の児童が香港校にそれぞれ通学している。現在の大埔校の児童数は約600名。日本語学級の他に国際学級を併設し、20カ国籍の児童が在籍。学校内では様々な言語が飛び交い、自然に国際交流ができる環境になっている。校舎は、香港の中心街から北へ約20kmの大埔自然保護区に位置し、緑豊かで穏やかな吐露湾を望める高台にある。人工芝の運動場や屋内プール、日本語と英語の2フロアに分かれた巨大図書館など、広大な土地を活用した素晴らしい環境の中、元気いっぱいに学び、そして遊ぶことができる。

住所:No.4663 Tai Po Road, Tai Po Kau, Tai Po
電話:(852)2652-2313
ウェブ:www.hkjs.edu.hk/~jisjs/

 

大埔

 

大埔周辺のレストランをセレクト。 歩けばやっぱり、お腹も空くのです!

その名のとおりフィッシュ&チップスが自慢!
Beer & Fish

中環(セントラル)のSOHOにある店の2号店で、香港のクラフトビールをはじめ世界中の20種以上のドラフトビールを揃え、新鮮な魚を使ったフィッシュ&チップスを提供している。ベーシックなタルタルソース以外に、ハニーマスタードやマヨネーズなど数種類の選べるソースも人気。広々とした店内でリラックスした雰囲気で、家族連れや友達と気軽に利用できる。テラス席に座ってビールを片手に道行く人を眺めながらゆっくりとした時間を楽しめるのも魅力。

住所:Shop 13, G/F, Mee Lee Bldg., 30 Kau Hui Chik St., Tai Po
電話:(852)2664-2211.

サイクリングのあとに本格タイ料理を
忠誠茶座泰國菜
(Chung Shing Thai Restaurant)

忠誠茶座泰國菜

1994年にオープンした本場タイの本格的な美味しいタイ料理をカジュアル価格で提供する。オープン当初から変わらず近隣の住人だけではなく、サイクリングやバーベキューで大美督(タイメイトック)を訪れる人たちに人気のあるタイレストランだ。おすすめは本場顔負けのトムヤンクンスープ、グリーンカレーやパッタイなど。

住所:69 Tai Mei Tuk Village, Ting Kok Rd., Tai Po
電話: (852)2664-5218
ウェブ:www.chungshing-thaifood.com/

フレンドリーなサービスを心地良いテラス席で
Jack’s Terrazza Ristorante

イタリアン

湾仔(ワンチャイ)や鰂魚涌(クォーリーベイ)にも店鋪がある、伝統的で心温まる家庭的イタリアンを味わえるレストラン。「誰一人不満足では帰らせない」というモットーを掲げ、新鮮な食材を使った料理とフレンドリーなサービスで訪れる人を常に喜ばせてくれる。ロマンチックな雰囲気で、家族や友達とワイワイと、またはデートにと異なるシチュエーションで利用できる。これからの季節はテラス席での食事もオススメ。

住所:G/F, 67 Tai Mei Tuk Village, Ting Kok Rd., Tai Po
電話:(852)2662-5666
フェイスブック:www.facebook.com/JacksTerrazza/

 

アートとイタリアンを楽しめる個性派レストラン
Cafe de Country Art

アートとイタリアン

アーティストでもあるオーナーKinsan Chung氏が自らペイントしたというカラフルなデザインが目印のモダンビストロカフェで、新鮮な地元の食材を使ったイタリア料理を良心的な価格で楽しめる。食材の有無でメニューを変えているという同店だが、パスタメニューは特に人気がある。店内に併設されているギャラリーやアートガーデンでは、様々なアート作品の展示に加え、地元コミュンティー向けのアートのワークショップやイベントも定期的に開催している。

住所:64B Lung Mei Village, Tai Mei Tuk, Tai Po
電話:(852)2824-1812

 

 

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