特集:日射しが眩しい香港島南へ!2

2017/01/27

海洋公園
Ocean Park

オーシャンパーク

MTR南港島線、金鐘から最初の駅はテーマパークの名前ががそのまま駅名になった海洋公園駅。1960年代半ばに撮られた航空写真を見ると、現在の香港仔運動場、香港警察学校のあたりには耕地が広がっているのが分かる。このエリアは駅名の通り、香港海洋公園を置いては語れない。

今年開園40周年!香港海洋公園 オーシャンパーク
香港を代表する開放感たっぷりの巨大テーマパーク

オーシャンパーク

香港島南部、黄竹坑と南朗山にまたがるように位置するテーマパーク、「香港海洋公園(オーシャンパーク)」。87万平方メートルの広大な敷地に、水族館、動物園、遊園地が集まる、香港を代表するアミューズメントスポットだ。今でこそ不動の人気を博す同パークだが、一時は経営難にも陥るなど、年間800万人が訪れる現在の賑やかな雰囲気が想像できない時代があったのはご存知だろうか。

オーシャンパーク

1977年、同パークは、同地にあった観光牧場「巴黎農場(パリファーム)」の跡地に、政府が手掛ける大規模なテーマパークとして建設された。市街地では味わえない多くの自然とともにアトラクションが楽しめると、開園当初から、人気、来場者数共に順調な滑り出しのスタートを切った。しかし、開園から20年ほど経過した1998年頃までには、アトラクションやショーの目新しさが無くなってしまったことに加え、当時の目玉である人気者のシャチが死んでしまったこともあり、来場者数が落ち込み経営が悪化。そして、1999年には利用者不足により、プールやウォータースライダーがあった「水上楽園」を閉鎖した。その後、2003年のSARSの感染拡大に伴う香港経済の低迷がとどめを刺す形となり、来場者数が更に減少したことを受け、同年7月、同パークは赤字が続く経営を立て直おしのため、中環(セントラル)の蘭桂坊(ランカイフォン)地区を開発し、現在に至る発展の基礎を築いたアラン・ゼマン氏を董事長に迎えたのだ。そして、後に「蘭桂坊の父」とも呼ばれる同氏を中心に2004年より進められ、2006年より本格的に始まった大幅なリニューアル計画により、まずは、2009年4月にジャイアントパンダや中国オオサンショウウオ、揚子江ワニといったアジアの希少動物を展示した「亞洲動物天地(アメイジング・アジアン・アニマルズ)」をオープン、その後も2011年から2012年にかけて、世界最大級の水槽で海洋生物を観察することができる「グランドアクアリウム(海洋奇觀)」やウォータースクリーンを使ったショーが楽しめる「Symbio(! 雙龍奇緣)」を有する「夢幻水都(アクアシティ)」、世界最小の猿ピグミー・マーモセットをはじめ、熱帯地域に住む動物たちに出会うことができる「熱帶雨林天地(レインフォレスト)」、絶叫マシンもある遊園地エリア「動感天地(スリルマウンテン)」、そして、同パークの最新ゾーン「冰極天地(ポーラー・アドベンチャー)」といった魅力的なエリアを立て続けにオープンした。また、アトラクションだけでなく、ハロウィン恒例の「ハロウィンバッシュ」など季節ごとのイベントも開催することで、着実に来場客数は伸び続け、リピーターを増やすことにも成功。国外からの観光客にも大人気の一大レジャーランドとなった。

オーシャンパーク

そんな紆余曲折を乗り越え、今年、同パークは開園40周年を迎えた。年始に販売され即完売した「40周年『40ドル』チケット」や、レストランで提供されている記念特別メニューと、今後もアニバーサリーイヤーを祝うプロモーションやイベントが盛りだくさんの1年になりそうだ。

オーシャンパークと言えばやはり、眼下に広がる海に飛び込んでいきそうな勢いで駆け抜ける、スリル満点のジェットコースターや、愛くるしいパンダやコアラ目当てで訪れる人が多いのではないだろうか。開業当初から運行する、山の上エリアと麓エリアを結ぶケーブルカー「登山纜車」も、移動しながら360度の景色を楽しめるとあって常に乗車待ちの行列が絶えない。20分もの間空中に、しかもかなり高度な状態を保ちながら「吊られる」だけあって、高い所が苦手な人には潜水艦をイメージした車両が山の中を走る海洋列車(オーシャンエキスプレス)をオススメするが(?)、一度は経験してもらいたい乗り物だ。

オーシャンパーク

今回、MTR南港島線が開通し海洋公園駅ができたことで、より便利に、気軽に通えるスポットとなったオーシャンパーク。是非この機会に何度も足を運んで、人気アトラクションばかりでなく、1950年代から1970年代までの懐かしい香港の文化を再現した街「香港老大街(オールドホンコン)」など、ゆったりと過ごせる趣きのあるアトラクションまで、パークの全てを遊びつくしてほしい。そうこうしているうちに、気づいたら「年パス」ホルダーになってしまっているかも?!

住所:180 Wong Chuk Hang Rd., Aberdeen
時間:季節、日により異なる( ホームページにマンスリースケジュール有)
電話:(852)3923-2323
チケット:大人(12歳以上)HKD438; 子供(3~11歳)HKD219
ウェブ:www.oceanpark.com.hk

 

オーシャンパークの「ヘビーリピーター」に聞いた!

20代香港人女性 Wongさん

オーシャンパーク オーシャンパーク

両親に連れられて初めて行ったのは、まだ3歳になる前でした。ほとんど憶えていませんが、イルカのショーを観たことと、大きなサメの口の中に入ってとても怖かったことだけは記憶に残っています。それ以来何回行ったか分かりません。一年に数回は行っているので、たぶん数十回にはなるでしょう(笑)。父も私も高い所は平気ですが、母はケーブルカーに乗るだけで「揺れるから動かないで!」と言うほどの高所恐怖症です。もちろんジェットコースターなどは見ているだけです(笑)。私は小さい頃乗れなかった(年齢制限で)いろいろなアトラクションに乗れるようになった時は嬉しかったですね。でも、実は一番好きなのは「水族館」です。

今までにほとんどのアトラクションに乗り尽くしました。好きなのは「越礦飛車」(古いジェットコースター)と、最近できた「熱帯激流」(ボートで急流下り)かな。逆一度も乗ったことがないのは「極速之旅」(フリーフォール)。怖くて乗りたくありません(笑)。

海洋公園は何度行っても厭きませんね。毎年ではありませんが、時々年間パスも買っているほどです。

 

 

黄竹坑
Wong Chuk Hang

1970年代まで水上生活者の船がびっしりと水面を覆い尽くしていた、小さく奥まった入り江は埋め立てられ、工業ビルの建ち並ぶ香港の主要軽工業地区に。1990年代から工場が次々と中国本土へと移ってしまったため街は衰退。そんな街が今息を吹き返そうとしている。

 

かつての工業ビル群がグルメの穴場エリアに変身?!

黄竹坑

工場の移転で空きビル同然だった工業ビルにギャラリーやカフェ、プライベートキッチンなどができ始めた。MTRの開通で一躍お洒落な注目グルメスポットに!

Dine Art Cosimo’s Private Kitchen

黄竹坑

工業ビル内にあるイタリア料理のとアートギャラリーをコラボしたプライベートキッチン。カラフルで美しいアートに囲まれたユニークな環境の中、本格イタリアン料理を楽しむことができる。アートな空間だけに料理の盛り付けも美しく、イタリアンレストラン「DOMANI」の元エグゼクティブシェフのCosimo氏こだわりとセンスが詰まった料理が話題を集める。ディナーはHKD880で自家製パスタやトマホークステーキ、チリシーバスなどの5コース、ランチは3コースランチがHKD98から。誕生日パーティーやプライベートイベントにもぴったりの店だ。

住所:16/F, Rm. A, Kwai Bo Industrial Bldg., 40 Wong Chuk Hang Rd., Aberdeen,
電話:(852)2805-8555

The Butchers Club Deli

黄竹坑

昼はハム、ソーセージ、パテ、テリーヌ等のシャルキュトリ(charcuterie)、ハンバーガー、サンドイッチ、サラダなどを提供するニューヨークスタイルのデリ。夜は肉好きを唸らせるお店自慢の乾燥熟成肉のT-boneステーキ、ウェリントン、など日替わりのお肉を味わえるプライベートキッチンに。大人数でテーブルを囲んで肉料理を楽しむのにピッタリな店だ。週末は飲んで食べて楽しめる屋上でのブランチも大人気。

住所:16/F, Shui Ki Industrial Bldg., 18 Wong Chuk Hang Rd., Aberdeen
電話:(852)2884-0768
ウェブ:www.butchersclub.com.hk

Chef Studio by Eddy

黄竹坑

香港の有名シェフ、エディ氏の知る人ぞ知る隠れ家的なフランス料理のプライベートキッチン。フレンチに日本食や中華の要素を取り入れ、“本物を本物の味で”味わってほしいと厳選された良質の食材に加え、ハーブは店のテラスで栽培、野菜は契約農家のオーガニック野菜を使用するなど料理へのこだわりがしっかりと見える店だ。

住所:5B, Kwai Bo Industrial Bldg., 40 Wong Chuk Hang Rd., Aberdeen
電話:(852)3104-4664
ウェブ:www.facebook.com/pages/Chef-Studio-by-Eddy

 

黄竹坑の変遷を見守る東西の「聖なる場所」

聖神修院 Holy Spirit Seminary

黄竹坑 黄竹坑

聖神修院は、1931年に建てられたキリスト教の神学校で、神について学び、次世代の司祭、修道士を養成・訓練するための男性のみが学ぶ学校。アバディーンハーバーを見渡せる丘に建つ緑の屋根が印象的だ。同学校は、華南地区の地元の聖職者を育成するとともに、聖職者を集結し、地元の司教区で勤務することができるようにと、1924年に上海で行われた中国全土の教会のリーダー集会で決定した14の神学校建設計画の一部として建設さた。外観は中国の伝統的な建築スタイルだが全体的に見ると伝統的な教会の建物にも見てとれる。当初は中央に中庭のある四角型の建物を建設予定だったが1930年代の世界恐慌の影響で資金繰りが厳しくなり片方の建物のみが完成。残りは1967年に完成した。2010年には香港の歴史的建造物として指定されている。

住所:6, Welfare Rd., Wong Chuk Hang
電話:(852)2553-0265

大王爺廟

黄竹坑

香港島で唯一の大王爺廟は、1920年代黄竹抗(ウォンチョッハーン)で地元の漁師によって河(のちに黃竹坑明渠とされる)で発見された木造の神像。その後、黄竹坑旧村に移すと多くの人が参拝に訪れたという。第二次世界大戦中には別の場所に移されたが、1982年に元の場所に戻り1986年には政府の資金支援を受け、側にコンクリートの廟が建設された。香港にある大王爺廟の中でも比較的モダンな建築スタイルで真っ白の壁に金色の屋根のタイルが印象的だ。香港にある大王爺廟の中で新しく見えるのはそのためだ。悪運や悪病を取り払ってくれると今でも多くの参拝者、特に福建省の家系の人が参拝に訪れる。

住所:HX 875, Nam Long Shan Rd., Wong Chuk Hang

 駅の目の前! タイ料理店が集まる穴場

黄竹坑熟食中心

黄竹坑 黄竹坑

香港ではあまり知られていないが、実はタイ人も認める本格的なタイ料理を良心的な値段で提供する店が多く集まる「黄竹坑熟食中心」。これまでは「なんでこんな所に?」という不思議な存在だったが、MTRの開通によってMTR黄竹坑駅B出口の目の前という便利な立地となり、常に多くの人で賑わい活気がある。香港のローカル雑誌にも取り上げられているお店もあれば、有名レストランで経験を積んだあと退職して店を出しているタイ人経営のお店もある。どの店も麺類やご飯メニューはHK50以下、メインもだいたいHKD150以下とお手頃価格もうれしい。金鐘から二駅で行けてしまうタイ料理の穴場に一度足を運んでみては。

黄竹坑 黄竹坑

黄竹坑熟食中心
住所:Cooked Food Market, Nam Long Sham Rd., Won Chuk Hang
電話:(852)9198 5438

 

高級店に負けない味とカジュアル価格が魅力

鮨政

鮨 政

MTR黄竹坑駅のお隣、香港仔(アバデイーン)で唯一日本人経営の寿司店。日本の米を使用し、日本から直送した新鮮なネタを良心価格で提供している。高級店でも回転ずしでもなく、気軽に通える近所のおいしいお寿司屋的な感覚だ。寿司を握るのは寿司職人歴10年以上で、香港の多くの寿司店で経験を積んだ日本人の料理長。香港島北側の繁華街からは 離れているが遠くから訪れる人もいるという隠れた人気店だ。“テッパンメニュー”の寿司盛りは、(並)HKD250、(上)HKD300、(特上)HKD350。オススメは、新鮮で旬のネタを取り入れた「おまかせコース」。カウンターで美味しい日本酒や焼酎とともに楽しもう。

鮨政
住所:G/F, Lee Fat Mansion, 142 Aberdeen Main Rd., Aberdeen
電話:(852)2501-0618
時間:ランチ 12:00~15:00(14:30 ラストオーダー) ディナー 18:00~23:00(22:30 ラストオーダー)

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