特集:香港の最高学府を巡る 2

2016/10/26

広大な敷地と自然に囲まれた
香港随一のマンモス大学

香港中文大學
The Chinese University of Hong Kong

香港中文大学 香港中文大学

●設立:1963年
●所在地: 沙田(新界)
●在籍学生数:約18,000名
●ウェブ:www.cuhk.edu.hk

香港中文大学は、1963年に新亞書院、聯合書院、崇基書院が合併して設立され、1986年に逸夫書院が加わり、さらに規模が拡大した香港随一のマンモス大学である。「中文」とは中国語の意味だけでなく、「中華文化」も意味しており、母国語での授業を取り入れている。学生は、各書院と学院に所属する英国式をとり、文学院(学部)、工商管理学院、教育学院、工程学院(工学部)、医学院、法学院、理学院及び社会科学院の8学部、61学系を有する。また、本大学のビジネススクールはアジア最古の歴史を誇るMBAとして世界的に名高く、数多くの財界人を輩出している。

新界地区東部、沙田・馬料水の丘陵地帯に137.3ヘクタールの広大なキャンパスを有し、香港の大学では唯一、構内でスクールバスを運行している。校舎や学生寮の他に、図書館が6箇所、中国考古文物や古美術を収集した文物館があり、体育館、テニスコート、飛び込み台付きプールなど屋外の施設も充実している。また、敷地内にハイアット・リージェンシー・ホテルがあり、ホテル管理学科を設置しているのも特徴である。

香港で最も大きな同校。駅周辺を散策するだけで大学の雰囲気を十分味わうことができるので、ぜひ一度訪れてみたい。

香港中文大学

 

全学生が1年間日本に留学!
香港中文大学・日本研究学科についてインタビュー

日本研究学科

2015年度の卒業生

香港最大規模を誇る香港中文大学には、数ある学科の中、日本研究学科が存在する。この学科ではどんなことを学んでいるのか、日本研究学科の職員に聞いてみた!

◆日本研究学科とは?
本学科は1967年に「日本語セクション」として開設され、社会的ニーズの高まりに応え、1991年に「日本研究学科」となりました。日本の社会と文化、そして日本語を学際的に研究しています。人類学、歴史、映画研究、国際関係、言語学、ポップカルチャー研究、社会学を含む様々な分野に関連する授業を開講しています。また、日本という枠組みを越えて、文化、人々そして思想が国境の内外を移動する様を検討する比較研究も行っております。日本、香港、中国の間には強い経済的、文化的、歴史的相互関係があります。香港と中国にとって、日本研究は重要です。本学科専攻の学生は、学際的なアプローチをもって地域文化を分析する方法を習得し、さらに、この批判的かつ柔軟なアプローチを自身の属する社会を含む様々な社会の研究に応用していく方法も学びます。

◆どのようなタイプの学生が多いですか?
現在120名程の学生がいますが、真面目な学生が多いです。日本のことや日本の文化が好きで、みな日本研究に興味を持っています。

◆他の大学にはない強みは?
本学科は東京、京都、大阪、名古屋、九州、北海道など日本の国立及び私立大学20校と交換留学協定を締結しております。学生全員が3年生の1年間、日本留学をすることになっています。これは他の大学にはない強みです。また、本学生は広東語、英語、北京語、日本語を修得しています。この多言語のスキルを生かし、日本に関するさまざまな分野の研究を通して、日本関連の知識の獲得のみならず、世界に纏わる重要な課題を学ぶことができます。

◆卒業後はどんな進路を歩んでいますか?
本学科卒業生の卓越した語学力は他大学の同様の学科と比べても抜きん出ており、卒業時にはほぼ全員の就職が決まっています。主な就職先は日系企業ですが、香港の企業や外資系の会社に就職する卒業生もいます。少数ですが、一部はさらに大学院に進学する場合もあります。

日本に興味を持ち、知識を深めてくれる香港の若者が多いことは、日本にとって非常に嬉しいことである。今後、日本と香港との架け橋として、更なる活躍に期待したい。

 

晨興書院飯堂
城門河の景色と名物・茄子料理

学生食堂 茄子

広大な敷地内で20ヶ所以上ある学生食堂の中、洋食及び中華を提供するお店「晨興書院飯堂(Morningside)」。店内には、開放感あるオープンテ
ラス席があり、城門川の景色を見ながら食事を楽しむことができる。ここには一般的な茄子料理とは異なる、珍しい茄子料理がある。まず驚くの
はその見た目。銀色の楕円形の皿に丸ごと1本のった巨大茄子、さらにその上にポテトチップスがささった他では見たことのない料理だ。中にはご飯がぎっしり詰まっていて、フレッシュトマトで作ったソースがかかっている。値段はHKD32。これ1皿でお腹も気持ちも満たされること間違いなし。この伝統料理を食べるために、わざわざ中文大学を訪れたくなる程、心惹かれる1品だ。

Morningside College Canteen
晨興書院飯堂
住所:LG1 Maurice R. Greenberg Bldg., Morningside College, CUHK, Sha Tin
時間:月~金8:00~20:30, 日8:00~22:00, 土休

 

【香港中文大学卒業各界の主な有名人】

余 英時(よ えいじ)1930年~
中国学者、思想史学者。元北京大学教授の銭穆が香港で設立した新亜書院の第1回卒業生。2007年に関西大学から名誉博士号を授与。

丘 成桐(シン=トゥン・ヤウ)1949年~
西洋哲学と中国文学教授の父親のもとに生まれた中国系アメリカ人の数学者。1987年より現職であるハーバード大学教授に就任。

武田 一顯(たけだ かずあき)1966年~
TBSラジオ編成局制作センターに所属する放送記者。早稲田大学在学中、香港中文大学に1988年から1年間留学。現在も年に数回中国に渡って取材活動を続けている。

有名人

梁 雨恩(キャシー・リョン)1985年~
香港中文大学ホテル・旅行管理学卒業。中文大学在学中にスカウトされたが、卒業を待って2007年、歌手デビュー。甘い歌声が人気。

 

 

香港の産業界から信頼の厚い
実学志向の大学

香港理工大學
The Hong Kong Polytechnic University

香港理工大学

香港理工大学●設立:1994年
●所在地:紅磡(ホンハム)
●在籍学生数:約16,500名
●ウェブ:www.polyu.edu.hk

香港理工大学の前身は、1937年に創立された「香港官立高級学院」という専門学校。1947年に「香港工業専門学院」へと名称を変更。1994年、正式に「香港理工大学」として認可された。当時は名前のとおり、理科系と工業系のコースのみだったが、現在では文系、経済経営系、芸術系など、多岐にわたっている。中でもデザイン関係は香港の大学の中で最もレベルが高いと言われており、数々の有名デザイナーを輩出している。また、卒業後に即戦力となる実学的な教育を徹底しているため、香港産業界からの評価も高い。

キャンパスは、MTR紅磡駅から徒歩5分程。全体は赤いレンガ造りの校舎だが、有名な女性建築家ザハ・ハディドが手がけた校舎は歪な構造をしていて非常に素晴らしい。

香港理工大学

【香港理工大学卒業各界の主な有名人】

有名人

梁 振英(りょう しんえい)1954年~
香港の政治家。2012年7月1日より香港の第3代行政長官を務める。香港市民からの支持率は芳しくない。あだ名は「689」。

譚 燕玉(ヴィヴィアン・タム)1957年~
ニューヨークをベースに活躍するファッションデザイナー。1990年に自身のブランドを設立。日本にも出店し、世界的に活躍。

有名人

王 家衛(ウォン・カーウァイ)1958年~
香港の映画監督、脚本家。1988年「いますぐ抱きしめたい」で初メガホンを取って以降、数々のヒット作を生み出す。木村拓哉が出演する映画「2046」の監督として日本でも話題に。

鄧 達智(ウィリアム・タン)1958年~
ファッションデザイナー。1985年に自身のブランドを設立。香港国際空港とドラゴン航空の企業イメージも担当。

有名人

梁詠琪(ジジ・リョン)1976年~
香港を中心に活躍する歌手、女優。多くの映画、舞台に出演。現在は作詞・作曲家としても活躍。

麥 家碧(アリス・マック)1988年~
アニメ「春田花花幼稚園」の作画。豚のキャラクター、マクダルが主人公の人気漫画。日本でも映画が公開された。

 

Ebeneezer’s Kebabs & Pizzeria
緑を眺めながらケバブでリフレッシュ!

エスニック料理

尖沙咀(チムサーチョイ)でトルコ系エスニック料理が人気の同店の香港理工大キャンパス店。大学構内に13あるレストランの中の一軒だ。ケバブやカレー、ピザやサラダなど軽めの食事が、学生でなくても手軽な値段で楽しめる。これからの季節、屋外席が心地良いが、数は多くないのでゲットできるかどうかは運次第。もちろんランチタイムはお腹を空かせた学生達で混み合うので12時前か午後3時以降の比較的空いている時間帯がオススメだ。羊肉好きなら尖東(チムドン)のキャンパスに足を運んでみては。

エスニック料理

Ebeneezer’s Kebabs & Pizzeria
住所:Lawn Cafe, G/F & 1/F, Block N, Polytechnic University, Hung Hom
電話:(852)2567-9800
営業:月~土 8:00~22:00、祝・日 10:00~22:00

 

 

環境抜群のキャンパスで
アジアトップレベルの教育を

香港科技大學
The Hong Kong University of Science and Technology

香港科技大学 香港科技大学

●設立:1991年
●所在地:西貢(清水湾)
●在籍学生数:約13,500名
●ウェブ:www.ust.hk

中国返還前に香港にアジアを代表する研究機関を、という強い志のもと、1991年に創立したまだ若い大学でありながら、MBAプログラムだけではなく大学全体を見てもアジアのアカデミックセンターであり、世界のトップスクールに名を連ねている。科技大学という名称だが、人文社会科学系の教育研究も行う総合大学である。海外からの留学生や帰国子女が他の大学に比べて多いのも特色のひとつ。

キャンパスは、MTR坑口駅からミニバスで15分程。清水湾(クリアウォーターベイ)の海岸沿いにあり、校舎の目の前に海が広がる。わざわざこの景色を見に来るという一般客も多いそう。また、キャンパス内には海の見えるバーベキュー場があり、そこから小さなビーチに降りることもできる。海と山に囲まれた素晴らしい環境にある同校を訪れてみてはいかが。

 

高レベルのカリキュラムでMBA取得ができる
HKUSTビジネススクール(香港科技大学商学院)

近年、アジア圏の経済成長に比例するかのように、中国、シンガポール、韓国などで、世界的に評価の高いMBAスクールが設立されている。その中でも香港科技大学(HKUST)のメインキャンパス内にある香港科大商学院は、1991年に設立。アジアのビジネススクールとしては初めて米国の
AACSB及び欧州のEQUISの両方から認証を受けており、Financial Timesが毎年発表しているGlobal MBA Rankingで過去3年間、14位にランクインしている実力校だ。同スクールでMBAを取得し、香港・中国でマーケティングやコンサルティングに従事したり、起業したりと活躍している日本人も多い。

9月に本格スタートする16ヶ月間に渡るカリキュラムは、2ヶ月(8週間)を1タームとして進められ、最後の4ヶ月(2ターム分)は学生の大半が世界のMBAビジネススクールに交換留学する。留学先の提携校も本場アメリカをはじめ、世界トップクラスの学校の中から選択が可能で、学生たちはこの交換留学を通じ、専門分野に更に磨きをかける。

我々アジアに身を置く日本人にとって、同スクールでのMBA取得はそのプログラムをみてもより現実的、そしてより良い選択肢の一つであろう。同スクールには、公式のウェブサイトのほか、在校生と卒業生の有志による受験希望者向けの日本語の情報サイトもある。気になる人は必見だ。

HKUST BUSINESS SCHOOL
ウェブ:http://www.bm.ust.hk/
在校生&卒業生有志による情報サイト:http://hkustmbajp.com/

 

【香港科技大学卒業各界の主な有名人】

胡 杏兒(ミョーリー・ウー)1979年~
香港科技大化学学部に在籍中、友達に付き合ってTVBの「ミス香港」に応募し第3位となる。これを機に科技大を中退して芸能界へ。特に女優としての才能を開花させ、テレビ、映画を中心に活躍を続けている。

陳 易希(スターク・チャン)1989年~
香港では有名な発明家。盲人用安全カップ、レストランでの支払いアプリなどを発明。2008年の北京オリンピック聖火ランナーを務めた。

 

UC Bistro
ハッピーアワーでビールが飲める学食?!

学食

学生寮の建物、タワーCの隣に店を構える「UC Bistro」。店内からは目の前に広がる美しいシービューを眺めることができる。キャンパス内で唯一お酒を提供している店で、ハッピーアワーにはビールなどのドリンクとフレンチフライやオニオンリングなどのおつまみを楽しむことができる。その他、エッグサラダやロブスターなどのメニューも。

UC Bistro
住所:G/F, Academic Bldg., Hong Kong University of Science and Technology, Clear Water Bay, Sai Kung
電話:(852)2358-6692
営業:日~金 ランチ11:00~16:00 ディナー17:00~21:00 祝日/土 定休日

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