香港競馬特集6・広東馬術クラブにインタビュー

2015/02/24

馬に生きるひとたち

広東では「馬術」に注目してみた!

中国屈伸の馬術集団!
「広東省馬術チーム」に独占インタビュー!競馬より面白いかも!?知られざる馬術の世界を紹介!

馬術コーチ&選手

広州市郊外・黄村にある「オリンピックスポーツセンター」。2009年のアジア陸上大会も開催された「広東オリンピックスタジアム」を備えた広大な敷地内には、各種オリンピック競技の訓練施設が集まる。広東省におけるスポーツの聖地とも言えるこの地に「広東馬術チーム」のトレーニング場がある。今回は、同チームの現役選手とコーチの3人に取材し、馬術の魅力について語ってもらった。競馬とは違った馬術の知られざる世界を紹介する。

馬術で重要なのは感覚と感性を働かすこと。
たっぷりの愛情を注いで、馬と一体になることが必要なのです。

【選手兼コーチ】
チームをけん引するトップ選手

顧兵(コ・ヘイ)さん

顧兵(コ・ヘイ)さん

●広東省馬術チームのレベルについて教えてください。

中国国内では一、二を争うレベルです。アジアでも、総合実力なら上位に位置しており、とりわけ「馬場馬術」を得意としています。しかし、「障害飛越競技」はサウジアラビアなどの“金持ち国”が強いですね。彼らは資金に恵まれていますから(笑)。

●最も印象に残っている試合について教えてください。

2009年の中国第11回大会の馬場馬術団体戦ですね。ライバルの新疆チームが高得点を叩き出すなか、私と「吉祥」(馬の名前)は最後に出場しました。その際、アリーナに強い突風が吹き、競技場全体に砂埃が舞いました。加えて、一部の人が妨害の歓声を発したため「吉祥」は驚いて後ずさりをはじめ、私を含む誰もが優勝を諦めました。しかし、審判は再演を決定。とてつもないプレッシャーのなかでの演技を私と「吉祥」は見事に乗り切って最高得点をマークし、新疆チームを抑えて栄冠を勝ち取ることができました。

●逆境にも負けず大切なことを学んだのですね。

人と馬の信頼関係が非常に重要だということを改めて学びました。これは私にとっての課題であり挑戦でもあります。メンタル面も含めた競技前の準備はもちろん、平常心をもって試合に臨むということが大切ですね。

●馬との信頼関係を築くためには何が必要なのでしょうか?

馬を熟知することですね。馬に対する愛情を培うには、それ相応の時間が必要になります。馬はとても利口なので、できる限り一緒に過ごしてあげる必要があります。重要なのは、力で操ろうとするのではなく、感覚と感性を働かせて接してあげることです。

●「乗馬=貴族のスポーツ」というイメージがありますが。

そんな風に言われますね。確かに乗馬はお金のかかるスポーツです。でも、お金持ち全てが貴族というわけではありません。馬術や乗馬のトレーニングは精神的・体力的な忍耐力を養ってくれます。馬に対する愛情や忍耐ですね。貴族を貴族たらしめる本質はそこにあるのだと思いますよ。

●ありがとうございます。最後にチームの展望をお聞かせください。

現在のチーム状態からして、大きな潜在力を秘めていると思います。今年はさらに一頭の新馬が入る予定なので今後が楽しみです。

未来のオリンピック選手を目指して!広東馬術チームのホープ2人に注目!

【チーム歴17年】
優勝経験もある女性選手

黄麗興(ファン・リーシン)さん

黄麗興(ファン・リーシン)さん

●なぜ馬術を始めようと思ったのですか?

幼い頃は陸上競技をしていました。ある時、馬術チームのコーチがメンバー選抜に来ました。私は背が高いほうでしたので選ばれたようです(笑)。“人と動物が一緒になって初めて成り立つ”このスポーツに魅力を感じました。トレーニングは大変ですが、馬と一緒に生活し、目標に向かって挑戦する中で次第に馬術の虜になっていきました。

●馬に対する思い入れが深いですね。

そうですね。馬たちは家族のようです。馬は、一緒にトレーニングをし、汗を流し、栄光のために戦うチームメートでもあります。このような感覚は、経験しなければわからないものかもしれません。家で飼うペットとはまた違った思い入れがあります。馬術をあまり知らない人に「この馬肉は食べられますか?」とよく尋ねられますが考えられないことです。

【チーム歴5年】
ストイックなイケメン選手!

胡子康(フ・ヅカン)さん

胡子康(フ・ヅカン)さん

●馬術を始めたきっかけは何ですか?

父が大変な乗馬好きだったので、小さい頃から乗馬に連れて行かれました。以前は砲丸投げの選手で、特に乗馬が好きだったわけではないのですが、馬術トレーニングや試合を経験し、馬と一緒に過ごすことで徐々に好きになっていきました。

●印象深いトレーニングについて教えていただけますか?

2010年から2013年までの3年間、デンマークで乗馬の基礎を勉強しました。ヨーロッパでは、乗馬は一般的な娯楽として文化の一部になっています。そのため、馬術を学ぶための環境や条件が中国国内よりも整っています。デンマークの人口は約500万人と少なく、街中でも人はまばらです。そのため、気を散らす要素が少ない環境の中で、馬術トレーニングに集中することができました。また、馬術の名手との出会いから多くのことを学びました。

〈これまでの成績・記録〉
中国巡回賽総決賽(決勝)2014年馬場馬術個人優勝
国際馬術連盟(FEI)馬場馬術チャレンジマッチ2014年団体優勝
中国全国運動会(4年に1回開催)2001年~2013年4大会連続団体優勝
2010年広州アジア競技大会団体準優勝
2002年釡山アジア競技大会団体3位

〈広東省馬術チーム〉
1986年に結成。現メンバーは18名(2名の女性選手)。中国におけるスポーツ選手の最高称号「国家級健将」が4名在籍する中国屈指の実力派チーム。広東省内から選手を集め国内外の各競技へ出場しながら次回のオリンピック選手輩出を目指している。

コーチのお薦め!広東の馬術クラブ

馬術の世界を垣間見たあなた、馬に興味が湧いてきたのでは?そこで、近場で乗馬体験してみたい方に耳寄りの情報!趣味の乗馬、そして本格的な馬術トレーニングにも対応した設備と環境の整う馬術クラブをコーチが教えてくれた。

多彩な品種が揃う環境も◎な馬術クラブ

【松山湖馬術クラブ】

松山湖馬術クラブ

新鮮な空気と環境に恵まれた東莞の「松湖花海」景区にあるクラブ。血統の優れたホルスタイン種(霍士丹)、ハノーバー種(漢諾威)、オルデンブルグ種(奧登堡)、トラケーネン種(特雷克納)、メクレンブルク種(梅克倫堡)など30頭あまりを揃えている。レベルや年齢に応じて騎馬体験ができるよう経験のある専門の調教師が団体競技についても豊かな知識と経験で指導してくれる。障害飛越、馬場馬術、野外乗馬体験、調教などのメニューがある。

住所:東莞市松山湖大学路松湖花海景区
電話:(86)769-2662-1168
ウェブ:http://www.sslequestrian.com/about

オリンピック水準の設備!東莞市長安鎮の馬術クラブ

【金伯楽馬術学府】(Camelot Riding Resort & Country Club)

金伯楽馬術学府 Camelot Riding Resort & Country Club

金伯楽馬術学府(Camelot)は、東莞市長安鎮にある馬術クラブ。オリンピック水準の室内および野外馬術練習場を備え、世界各地から優れた品種の馬を取り揃えている。特徴は、国際水準の乗馬ライセンスコースがあること。スウェーデンHayfields Intl Equestrian Academy(海爾菲徳騎術中心)のカリキュラムを採用し、経験豊かなスウェーデン人コーチがレッスンにあたる。レベルごとに6つのクラスに分けられているので適正に合わせたレッスンを受けられる。

住所:東莞市長安鎮沙頭管理区環瓏山五点梅水庫
電話:(86)769-8999-3888
ウェブ:http://camelotrrcc.com/news

アクセス便利で広州最大級の設備が魅力!

【英姿馬術倶楽部】

英姿馬術倶楽部

英姿馬術倶楽部は、広州地区で最大の馬術専門クラブ。広い馬場と理想的な設備が整う。馬に関係する幅広いサービスが魅力で、レッスンはもちろん、馬のレンタル・販売、馬具や関連書籍の販売、各種馬術競技会の開催なども手がける。馬は、内モンゴル産の品種など40頭をあまり。コーチは内モンゴルからきた経験豊富な専門家ばかり。広州天河城と東莞莞城から20キロほどの場所にあり、路線バスも通っているのでアクセスに優れている。

住所:広州市増城区広園東路鳳凰城(正門右側)荔枝文化村内
電話:(86)20-8280-8884、(86)20-8280-9538
ウェブ:http://www.yzhorse.com

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