香港と広東で輝く女性特集2・パソナ香港の戸﨑悦子さん

2014/10/13

戸﨑悦子さん

「出産しても普通に働く」これこそが香港パワーの源

戸﨑悦子さん

[プロフィール]

海外生活30年以上。3人の子育てをしながら日系人材会社パソナでフルタイムで働き、今では香港事務所のトップを勤める。孫も産まれた現在、休日は毎週のように家族全員を自宅に呼んで得意の料理を振舞う。

「就職経験なし・子持ち専業主婦」から「日系人材会社の香港トップ」へと変身を遂げたスーパーウーマン・戸﨑さん。働く母として、自身の経歴を伺った。

どういうきっかけで香港で仕事を始められたんですか?

香港での結婚を機に来港しました。4年ほどは専業主婦でしたが、子供2人が幼稚園に入ったことをきっかけに働く準備を整えて、職を斡旋してもらうためパソナに登録したところ、タイミングよくそのまま採用に至ったんです。日本では、学生時代にボランティアやアルバイトで英語の通訳をしていた位で、仕事の経験はありませんでしたが、元々英語には興味があり、中学から大学まで私塾で勉強していました。また、専業主婦時代に日常の生活を通して広東語を習得していましたので、香港で働き始める上でも、言葉に対する問題を感じることはありませんでした。香港で働ける日本人女性が少なかったため、何よりラッキーだったと思います。

専業主婦から今ではバリバリに活躍されていますが、ステップアップの経緯を教えてください。

80年代の香港は中国のゲートウェイという役割が大きく、人材会社はパソナしかなかったので日系企業から毎日のように進出のお手伝いの話がありました。そんな中で営業の経験を積んだのですが、子供の進学の問題などもあり、一旦パソナから離れた時期もありました。でもその後、シンガポールの拠点長のポジションが空いたので戻ってきてくれないかという話をもらって…。当時、夫は中国で重要な仕事に携わっていたため、子供と私だけでシンガポールへ渡り、7年間の親子3人駐在生活を経て香港に戻りました。

トップとなると色々と気苦労も多いかと思いますが、大変に感じることは?

海外に駐在で働かれる方は皆そうだと思うんですが、「孤独」は付いてまわりますね。本社の意向を持って会社運営をしているのですが、困ったことがあったとき、すぐに誰かに相談することができない。もちろん社員に相談するわけにも行かないし、孤独に押しつぶされる可能性もあります。ただ、最終的には自分で決めるしかないので、判断ミスを起こさないように、自分自身で先を見据えて冷静に対処するように心がけるだけです。そこで、お客様には、このような悩めるトップの気持ちを受け止め、人事面でしっかりサポートできるサービスを提供したいと思っています。

女性ならではの悩みは?
実はあまりないんですよね。パソナは女性社員がとても多いんです。海外事務所のトップは女性のほうが多いんじゃないかな。それから出産ということも働く女性にとって一つのキーポイントになると思うんですが、香港の事務所にも女性社員が多く、今年も2名が出産します。産休は10週間ですが、出産直前まで働く人がほとんどで、家にいるより安心だからと出産3日前まで働いている人もいました(笑)。出産経験のある先輩ママが色んなアドバイスを与えてバックアップしてあげるので、出産後も働きやすい環境にあると思います。私自身も皆の出産がとても楽しみで、孫がたくさんいる気持ちです。すでに10人以上はいるかな(笑)。

では女性だからこそ役に立ったと思うことは?

男性ばかりだと話が早く進むことが多いかもしれませんが、女性が入ると色んな切り口で物事が考えられる気がします。人材を採用してくれるお客様にも言うことなんですが、同じような人たちが集まると違う角度からの新しい発想が生まれないので、性別を含め、様々な年齢や経験の人が集まったほうが会社にとってはいいと思います。特に働き手の半分は女性。結婚、出産を経ても働き続けられる環境が、香港パワーの源だと思います。

戸﨑悦子さん

働いていると家族との時間が十分に取れないこともあると思いますが、子育ての上で工夫されていたことなどありますか?

自慢できるのは3人とも母乳で育てたことかな。会社で搾乳して冷凍したものを家に帰ってから与えていました。これはおすすめなので、育児中の女性スタッフにもそうするように言っています。
あとは、いわゆる食育に取り組んでいました。上の子供2人は小・中学校は弁当だったんですが、出来るだけ楽しんでもらおうと毎朝いろいろと工夫していました。天ざる弁当やたこ焼き弁当、お好み焼きなんかも作りました。でも途中で子供から「ほかの子みたいに普通のお弁当がいい」と言われてしまい、そこからは普通のお弁当に切り替えました(笑)。

最後に戸﨑さんの今後の目標を聞かせてください。

私は「働くこと」=「生きること」と思っているんですが、時々お金のために働いているって言う人がいますよね。でもそう思ってしまうととても辛いことが多いので、自分の能力をいかに社会で発揮するか、社会貢献できるかを考えて仕事をし、少しでも役に立てば満足感が得られると思うんです。私はこれだけ香港にお世話になっているので、自分に出来ることを仕事を通じて香港に恩返しをしたいと思っています。

あとは、私の中では「仕事」のほかに「子供」というのが大きなキーワードなので、リタイア後は、恵まれない子供のために何かできないかと考えています。今は自分のことで精一杯なので、家庭内ボランティアどまりですが(笑)

PASONA ASIA CO., LIMITED

電話:(852)2882-3484住所:Unit 01, 12A/F., One Peking, 1 Peking Rd.,TST

ウェブ: http://www.pasona.com.hk

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