PPWビジネス通信 × アナシス Vol 3

2018/02/27

人事労務のアナシスによる誌上相談会

 

PPW:年に1回の賃金改定のフィードバックをしたいのですが、初めてなのでどうしたらいいか分かりません。どうすればいいですか?

Photo ①董事総経理 牧野祥子氏

誌上相談会3回目は、評価面談についてです。赴任されてすぐの評価で、全くこれまでの行動を見ていない中でのものは、前任の評価を信じてその内容をフィードバックして理解を得るしかなく、どんなに反論されても説得は難しいかも知れません。ある意味、人事には言い切りも必要です。次の節に記載の準備を前任者にしっかり聞いてから面談してください。

一方初めてでも、ほぼ1年間の評価期間マネジメントしてきた場合、次の準備をして面談に臨んで下さい。その事前準備とは、(1)評価基準のある目標(2)日々のマネジメントと事実データ(3)評価結果とそこへいたる論理(4)個々の賃金情報とマーケットプライスの把握(5)個々のミーティングシナリオ(6)次期目標案(7)その他のマネジメントスケジュールです。

そして、十分な面談シナリオを用意した上で面談に臨みます。評価面談の目的は、「その期間での仕事の評価について話し合い、双方の認識を一致させる」「メンバーの成長のための目標や課題を明らかにする」「評価結果としての新しい待遇を知らせる」の3つです。

面談には6つのステップがあります。(1)アイスブレークしてから面談目的を知らせる(2)期初目標を本人に確認する(3)部下の自己評価を聞く(4)上司の評価を論理的に説明する(5)一致点とズレのすり合わせ(6)今後の課題を確認する。賃金の提示がある場合はこの最後がいいでしょう。

まず(2)で当初の約束を本人に思い出してもらい、自分の口から話してもらいます。「まず評価結果だが、Bだ」などと上司が結論から話すのは、ここでは避けたいところです。上司と部下の評価はずれているのが残念ながら普通です。評価が一致しているとすれば、それは日常のマネジメントがよくできているということです。目指すべき状態ですが、なかなかそうはなりません。

上記の様なステップを踏みながら、部下の言い分をしっかり聞いてあげる事が大切です。

そこへの理解を示しながらも、目指すべき目的や目標に戻って説明し納得してもらう。納得出来なくても、少なくとも理解はしてもらうことを目指す事になるのがこの面談です。

期初の目標設定が本当に重要なのだと改めて気付くのも、日頃のマネジメントができていなかったなと困るのもこの時期です。1年に1回の真剣勝負ではなく、毎日のマネジメントが真剣勝負なのです。

この面談一つで、人が残るか去るかも決まる事があります。その意味では本当に真剣勝負。ただ、評価は処遇決定だけが目的ではありません。部下の能力開発という大事な目的もあります。また、日々の評価は「目標達成への軌道修正」という役割もあります。この三つの目的を考慮して、面談してください。

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Photo③

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