KAGOME HONG KONG CO., LTDの総経理、乾氏にお話を伺った

2017/07/31

「野菜の色にも価値がある」
我々 の想いを香港の人たちに伝えて
食生活に革命を起こしたい

乾守氏

 

■KAGOME HONG KONGの創業当時と創業理由、そして現在に至るまでの事業内容を教えて下さい。
カゴメ香港は元々2014年に香港で設立されましたが、以前より中国で製造された商品を香港へ輸入して販売していましたので、香港内で申しますと、2009年より商品販売を行っています。香港で設立した経緯については、アジア圏の中でも生活水準が高いこと、もう一点は日本の野菜ブランドとして今後も各国の方々の健康に貢献したいという想いがありまして、香港で設立するに至りました。

現在、カゴメ香港では香港人向けに改良された商品を日本で製造、輸入して香港で販売しています。それと同時に香港人の方々に「野菜の価値」や「野菜飲料を飲む意味」をお伝えするために販促活動や広告などを活用しながら価値のベネフィットをお伝えしていくことを事業活動の基本としています。

■香港人への御社ブランドの認知度について教えてください。
2009年より商品販売を行っているということもありまして、現在、香港でのブランド認知としては約7割程度の方がご存じなのかなと考えております。私は香港に赴任して4か月が経ちましたが、展示会に足を運んだり、商談に伺いますと、ほとんどの方が弊社商品を知っているので、赴任当時は香港でのシェアが本当に7割もあるのかなと思っておりましたが、本当にポピュラーになりつつある飲料、カゴメブランドの認知度が総じて高い、というのは肌で感じております。

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■御社の新商品について教えてください。
香港の主力商品は「トマトジュース」と「フルーツと野菜のミックスジュース」ですが、今まで「野菜100%ジュース」がありませんでした。カゴメ香港としては設立して3年、商品販売を開始してからは8年ということで「野菜100%ジュース」を発売するにはベストな時期、そしてヘビーユーザーの方にも受け入れられるのではないかと思いまして、今年5月に「食事と一緒に飲むサラダ」という商品を発売開始しました。日本では馴染みがある「野菜100%ジュース」を自信をもっておすすめしたいと思っております。

■香港という場所はほかの地域と比べてどうですか?
他国と比較しますと香港の一人当GDPは高水準にあり、総じて多くのメリットを享受できる点だと思います。またアジア圏の中で香港は日本に最も近い飲料市場だと捉えておりまして、弊社では香港以外にもシンガポールや台湾等で事業を展開しております。

野菜飲料は止渇飲料ではなく、習慣性や機能性の高い商品なのでその価値が評価されないと売れません。その点では既に10年近く野菜飲料を販売できている事、野菜が大事であるという事を十分認識し、足りない事も自覚している事、そしていいものであれば多少高くても受け入れる素地がある事は、香港の大きなポイントだと思っております。

■乾様が香港に着任されてからどのような変化がありましたか?
一番大きな変化は「野菜100%ジュース」を発売できたこと、これが非常に大きな変化かなと思っていまして、今年の6・7月は新商品のプロモーション期間として様々な施策を行いました。商品売り場の近くに立って通行人を見ていたのですが、3割ないし4割の方が足を止めて、新商品について質問してくださったことに驚いています。そして、男性の方の野菜ジュースへの関心が意外にも高いことに驚きました。新商品の成分をじっくりと読んだりするのは日本ではあまり見られない光景でしたので、私 個 人としては 新 た な 発 見でした 。これらの 新 商 品キャンペーンを通じて香港では新たな顧客開拓もできるのかなと感じております。

■今後の事業戦略について教えてください。
野菜ジュースと一言で言ってもいろいろな種類の野菜ジュースがあります。特に日本で言われているのは「野菜の色には理由(ワケ)がある」、例えばトマトのリコピンやニンジンのベータカロチン、ぶどうのアントシアニンやポリフェノールは抗酸化作用があると言われていますが、香港人の方々にとって野菜はどちらかというと「緑の葉物野菜」という感覚が強いというイメージがありますので、「野菜の色にも価値がある」ということを伝えていきたい。

WHO(世界保健機関)は野菜と果物で一日400グラムを摂取するよう推奨していますが、実際に生で摂取すると膨大な量になってしまいます。弊社としては「野菜ジュース」を飲むことで、簡単に必要量を摂るサポートができるということもあわせて伝えていきたい。

弊社では様々な商品を取り扱っていますので、今後はペットボトル以外の商品で挑戦していきたいなと考えています。カゴメ商品を通じて皆様の健康に貢献したいのが一番の大きな理念です。香港で働かれている日本人の方も日々、野菜不足を痛感されているのもあるかと思いますので、ぜひ一度、弊社の商品を役立てていただいて、野菜不足を解消する、一つの手段として活用していただければと思います。

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[乾守氏 PROFILE]
千葉大学卒業後、1995年にカゴメ入社。2015年より約2年間タイに駐在。2017年の4月に来港。現在はKAGOME香港代表。趣味は新しいコトを体験したり、美味しい店を探すこと。最近は、海外生活で偏りがちな食生活に「ベジタブルファースト」を実践することで健康にも気をつけるようにしている。

 

 

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