【第一回】“Road to Victory 2017” 三菱電機(香港)

2017/07/04

三菱電機(香港)社会インフラ事業部の製品を納期通りに搬入・引渡しするために必要不可欠な“物流”はどのように行われているのか。今年4月に香港電力の変電所内に納入された「変圧器」と10月に銅鑼湾(コーズウェイベイ)SOGOに納入される「ダイヤモンドビジョン」に焦点を当て、社会インフラ事業部 鳥海 寿郎(とりうみ としお)総経理、池田 和彦(いけだ かずひこ)物流部長に取材した。

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中央右鳥海総経理と池田物流部長、営業部/技術部/建設部の各マネージャー

香港電力のZetland変電所に「変圧器」を納入

三菱電機(香港)では、生活に欠かせない電力を安定供給するために必要な「変圧器」をここ香港でも納入している。今年4月に、香港一の繁華街蘭桂坊(ランカイフォン)エリアに位置し、重要な役割を担っている、香港電力Zetland変電所に132kV、56tの「ガス変圧器」を納入した。56tもの重量物はどのように輸送されたのだろうか。

変圧器は三菱電機赤穂製作所から出荷され、神戸港より船で香港港に到着後、香港電力のAp Lei Chau(アプレチャウ)のJettyまでバージで輸送。変圧器は重量物かつ精密機器であり、衝撃を与えてはならないため、坂の上の変電所までの輸送には輸送時間や速度制限等、様々な制限があり、試験的なトライアルランが必要だった。また、変電所の近くにはバーやクラブなどが多く集まるため、深夜でも人が行き交う場所であり、さらに実施日は土曜の深夜であったため、人が多いことが予測され、慎重に準備が重ねられた。

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トライアルラン用の模擬機

トライアルランは変圧器と同様のサイズの模擬機を使用して実施。問題なく遂行できたため、本番の輸送は4月29日(土)の夜間から4月30日(日)の早朝にかけて実施された。Ap Lei Chau(アプレチャウ)からZetland変電所までの区間、香港警察の白バイが先導し、交通整備を行いながら、低床のトレーラーで1時間かけゆっくりと運んだ。トレーラーが到着後、Zetland Streetの前の通りにあるIce House Streetを深夜1時から5時まで完全封鎖し、変圧器を人海戦術で90度に回転させ、搬入。無事、時間内に納入が完了した。

変圧器を香港電力の変電所に納入するまでの流れ

三菱電機


2017年10月SOGO銅鑼湾店の「ダイヤモンドビジョン」がOPEN!

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現在の様子。9月中旬頃までにLEDモジュールユニット370枚が、取付けられる予定

屋外の過酷な環境下でも、美しく鮮明な高画質を誇る巨大スクリーン「ダイヤモンドビジョン」。日本では「オーロラビジョン」の名称で親しまれ、競馬場、野球場をはじめ、競技場やショッピングモールの外壁など街中で見ることできる。香港では、ギネスブックに認定された沙田競馬場と、ハッピーバレー競馬場に設置されているが、今年10月、SOGO銅鑼湾(コーズウェイベイ)店の外壁に新たに設置、お披露目される。設置される「ダイヤモンドビジョン」は、三菱電機長崎製作所で制作され、370枚のLEDモジュールユニットを取付け、約縦19メートル幅72メートルの巨大なスクリーンとなる(テニスコート5面分に相当)。現在、設置工事が開始。博多港より船でコンテナ輸送されたLEDモジュールユニットは、香港港より一時保管場所の倉庫に移送され保管される。建設部/SUBCONと連携をとり、工期に合わせ必要な枚数をSOGOのサイトまで輸送し、取付け作業が着々と進められている。10月1日(日)の国慶節にはオープニングセレモニーが開催される予定だ。

三菱電機

三菱電機(香港)有限公司
住所:20/F Cityplaza One, 1111 Kingʼs Rd., Taikoo Shing
電話:(852)2510-0555
ウェブ:hk.mitsubishielectric.com

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