東京オリンピック後の日本と投資家としての準備 Borderless Management & Investment Ltd.

2016/09/05

玉利将彦さん地球の裏側で開催されたリオデジャネイロオリピックが終わった。ロンドン大会をはるかに上回るメダルを獲得した日本選手団の活躍に沸いた大会だった。

高校時代の3年間を体操競技部で過ごした身としてはミュンヘンオリンピック以来44年ぶりに団体と個人総合のダブル金メダルに輝いた男子体操チームのパフォーマンスに言葉にならない感慨を覚えた。学生時代も会社員時代も会社を経営している現在も4年に一度のオリンピックが開催されている時期はどことなく気分が高揚するものだ。

次回2020年のオリンピックは東京でおこなわれる。56年ぶりに我々の祖国で開催されるオリンピックになる。

前回、日本においてはじめてのオリンピックがおこなわれた1964年(昭和39年)のこと。1954年から1973年のオイルショックまで続いた高度経済成長期のちょうど中間地点に当たる。その頃の大卒男子の初任給はざっくり2万円程度、日本人の平均年齢は30歳ぐらい。日本の人口は約9,000万人だった。

2016年現在大卒男女の初任給は約20万円、平均年齢は45歳である。2008年にピークの1億2,800万人を記録した人口は若干減少して現在は約1億2,700万人。

この50年の間に所得水準が上昇し、そして人口が大きく増えたことがわかる。

この間日本は敗戦という国家存亡の危機から復興し、GDPで世界第2位の経済大国まで上り詰めた(現在は米国、中国に次いで第3位)前回の東京オリンピックの6年後に大阪万国博覧会が控えていた日本はまさにすべてが上り調子だった。これからの4年間、特に東京における国家的大イベントを前におおいに盛り上がってゆくはずだ。

巨大な投資を背景に株式市場は活況になるかもしれないし、首都近辺の不動産はすでに大きく上昇し始めている。しかし先に上げたデータは日本人の平均年齢の上昇とその背後にある少子高齢化の進行を如実に表している。さらに日本は数年前より出生数を死亡者数が上回る人口減少状態に入っている。

そしてオリンピックを終えたあとは今のところこれといった経済を刺激するような大きなイベントは計画されていない。逆にその5年後には第一次ベビーブームの時期に生まれた団塊の世代約1,000万人が75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」が訪れる。これまでにないほど多数の人が医療や介護を必要とするようになり社会保障費負担が一気に増える。

認知症のケアや老老介護などに伴う様々な問題も掛け算で増えてゆくだろう。それを支える現役世代は少子化により大きく減っているにもかかわらず。

人力がかかる割に非生産的な仕事の激増により、外国人労働者や移民の受け入れを真剣に検討しなければならないだろう。残念ながら今回の東京オリンピックは前回とは逆に下り坂の途中に行われることになることは確かだ。

だが我々は投資家として、これからの世界を生きる者として東京オリンピック以後の日本の姿も明確に想像して行動しなければならない。景気が良くなりそうな日本市場には注目しながら、一方では2020年以降は他国の市場でも臨機応変に立ち回れるような準備をしておくべきだろう。

海外における投資のインフラ整備とそれにともなう知識、テクニック習得のために残された時間もたった4年しか残されていないことも肝に命じておきたい。

玉利将彦 (タマリ マサヒコ)
上海と香港を拠点に活動し、中国在住歴は20年に渡る。香港の証券取扱免許(SFC)と保険取扱免許(PIBA)を保有する資産運用アドバイザーとして、顧客のライフプランに即した投資計画の立案及び積立ファンド・保険の仲介、HSBC香港BOOM証券・中国銀行など海外の有名金融機関の口座開設・運営サポートをおこなっている。

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