「3G/4Gモバイルの快適接続」兆星電脳有限公司（広東省佛山市）

2016/03/14

【3G/4Gモバイルの快適接続】
IT サービスの仕事で華南地区を忙しく走り回っている著者です。本業とは直接関係ありませんが、先日お客様より携帯電話の3G/4G 接続環境を改善したいと相談がありましたので本コラムで共有させていただきます。現在の中国や香港では、4G のモバイルネットワークもかなり普及し携帯電話でのデータ送受信もかなり便利になりましたが、場所によって電波強度が異なり、建物の構造によってはうまく3G/4G で接続できないこともあります。特に集合住宅の低層階や郊外にある工場地帯でその傾向があるようですが、市内のオフィスビルでも電波状況が悪いといった報告を数件受けています。不安定な電波接続状況が原因でモバイルネットワーク経由でのメール送受信やSNS 利用に支障が発生するのは確かに不便です。
上記のような問題を解決し、オフィスやご自宅などでのモバイル接続環境を改善するには、電波増幅器（シグナル・ブースター）を導入すれば簡単に解決します。中国語では「手机信号放大器」と呼ばれています。タオバオなどのネット通販でも数百元程度の製品が数多く出回っていますので比較的簡単に入手可能です。この機器は、現状の電波環境を室外アンテナで受け取り、シグナル増幅器を通した後に再度室内アンテナで電波を飛ばすというものです。設置・導入方法はいたって簡単ですので、特にエンジニアが対応するまでもないと思います。中国では一概に3G/4G といっても、携帯電話キャリアにより電波方式が異なりますので注意が必要ですが、基本的には下記をご参考いただければ問題ないかと思います。
中国移動（チャイナモバイル）：3G TD-SCDMA 方式 /4G TD-LTE 方式
中国聯通（チャイナユニコム）：3G WCDMA 方式 / 4G FD-LTE 方式
お使いの携帯電話キャリア、つまりSIM カードの発行会社が採用している電波方式に対応した電波増幅器を導入することで電波環境がかなり改善されるはずです。中国移動の3G/4G サービスは中国の独自規格が採用されていますので、携帯電話の機種によっては端末自体の互換性が無い場合もあります。お使いの携帯端末の規格をあらかじめ確認する必要があります。
実際に電波増幅器を利用してみたところ、以前は携帯電話側の電波強度表示が2 本しか立っていなかった場所でしたが、導入後は4 本に改善されていましたので一定の効果はあるようです。WeChat のVoice Call および Video Call でも問題なく通話できました。モバイル端末でのネット利用は仕事よりもプライベートで重宝されている方が多いと思いますが、4G 接続で安定的にインターネットが使えるようになると、従来の家庭用ADSL は必要なくなる日が来るかもしれませんね。技術の進歩にまたまた感心する今日この頃です。