相場低迷時に思い出す平均化の効用。Borderless Management & Investment Ltd.

2016/02/11

「市場の先行きに対して楽観的になれない」率直な感想だ。世界の株安が止まらない。中国上海市場の混迷、イランとサウジアラビアをはじめとした複数のアラブ諸国の関係悪化、北朝鮮の水爆実験報道など要因はいろいろあるのだが。
いずれにせよ2016年が明けて約1ヶ月で日経平均終値は18,818.58円から16,708.9円へと約11%下落した。
アメリカのダウ工業株30種平均は年初のUSD17,405.48からUSD16,167.23へと約7%の下落。
上海総合は年初の3,536.59から2,749.79へと約22%下落。
香港のハンセン指数は年初の21,327.12から18,860.8へと約11%の下落となっている。
普通に株式の現物取引をやっていればこんな状態で利益を出すことなどまずできない。
イスラム教スンニ派が主導権を握るサウジアラビアにおいてシーア派指導者の処刑されたこととそれに伴うイラン(イスラム教シーア派が多数を占める)でのサウジ大使館襲撃が原因で産油国の両大国が断交したというニュースも大きい。
バーレーンやスーダンもサウジに追従してイランと断交するなどスンニ派とシーア派の対立がアラブ世界全体に伝播する恐れがあり、その影響もあって日本円はUSD1=JPY118台で推移するなど「有事の円買い」の様相を呈している。
自分で運用している長期積立投資のポートフォリオは12月の中旬に米ドルの利上げを決めたFOMC(連邦公開市場委員会)の前に株式中心から米ドルのマネーマーケットの安定資産にスイッチングしていたので今回の暴落連鎖はなんとか回避できたが、マネーマーケットファンドのままではほとんど利回りがないので手数料負けしてしまう恐れがある。
早めにリスク資産中心へのポートフォリオへスイッチしたいところだがこの状態では動くに動けない。
底を見極めて安値から買い上がってゆくのが理想的だ今年はさらにアメリカで数回の利上げの観測もあり、よしんば底値の水準をうまく捕まえたとしてもそれが上昇するまでに結構な時間辛抱をしなければならないような気もする。
その期間を耐え忍んで上昇局面まで我慢することができれば逆に丹念に買い進めた安値の玉が将来の利益を生む。
目先の運用成績が挙がらない今は弱気になりがちであるが、「苦しいときにやめないこと」はドルコスト平均運用を成功に導く大きな鍵。
気持ちを平静に保ち、もう一度原点に立ち返って取り組んでゆくのが重要である。
一方、相場が鍋の底を舐めるように推移するこの時期はこれから運用をはじめる人にとってはある意味好機となるだろう。

玉利さま玉利将彦 (タマリ マサヒコ)
上海と香港を拠点に活動し、中国在住歴は20年に渡る。
香港の証券取扱免許(SFC)と保険取扱免許(PIBA)を保有する資産運用アドバイザーとして、顧客のライフプランに即した投資計画の立案及び積立ファンド・保険の仲介、HSBC香港BOOM証券・中国銀行など海外の有名金融機関の口座開設・運営サポートをおこなっている。

ボーダーレスBorderless Management & Investment Ltd.
Office 2, 6/F, Kaiser Centre, 18 Centre Street, Hong Kong
http://www.borderless-investment.com
お問い合わせは、info@borderlessworks.com
電話:(852)3626-2476

Pocket
LINEで送る