中国のタクシー配車アプリの背後。Borderless Management & Investment Ltd.

2015/06/09

2015年2月、中国におけるタクシー配車アプリの二大勢力である「滴滴打車」と「快的打車」の合併のニュースがあった。
タクシー配車アプリとはタクシーを探している利用者が自分のいる位置と行き先をスマホのアプリに入力すると近辺を走っているタクシー運転手のスマホアプリにその情報が配信され、その乗客を乗せたいと思う運転手が承諾の返事を出してそこへ迎えに行くということを可能にしたコミュニケーションアプリだ。同様のアプリはアメリカのUberやLyft、インドのOLA、東南アジアのGrab taxi、ブラジルのeasy taxi、イギリスのHailoなど世界各国にある。現地に行くとわかるが、上海など中国の大都市では人口に対してタクシーの数が少ないので、特に出退勤時間などは流しのタクシーを捕らえるのは困難を極める。また、中国のタクシーは運転手がタクシー会社から車を借り上げてそのレンタル料やガソリン代や修理費などはすべて運転手の負担になるというシステム。運転手の稼ぎは、いかに多く長距離の客を乗せたり渋滞を巧みに避けたり、自分のよく知っている地域を効率良く走らせたりというテクニックにかかっている。だから予め走行経路がわかると運転手側もありがたいのだ。
そんな形で需要と供給を上手に結びつけるタクシー配車アプリだが、中国では「滴滴打車」と「快的打車」が合わせて95%という驚異的なシェアを握っている状態が続いている。
どうしてこの2社がこれだけの大きなシェアを獲得することになったのか?「滴滴打車」の大株主にはインターネットやスマホでQQや「微信」(WeChat)のサービスを運営している騰訊(Tencent)がいて、「快的打車」は中国最大のネットショッピングモールタオバオ(陶宝網)や天猫(T-Mall)を運営するアリババ(阿里巴巴)が出資している。騰訊(Tencent)は、「微信」(WeChat)の電子財布機能(以下”微信ウォレット”と呼ぶ)を持っている。アリババも「アリペイ(支付宝)」という電子財布機能を持っている。
この両者がタクシー料金の支払いにそれぞれの電子財布機能を使えるようにしたのである。この利便性は2社の大きなアドバンテージとなって、競合他社と水を開けることに成功した。
次の段階は両者のシェアの奪い合いの競争である。タクシー配車アプリは乗客のユーザーを増やすことも重要だが、乗車の引き受け手となるタクシーの運転手側でもアプリをインストールして使ってもらわなければならない。
これが結構難題なのである。今どきの20代の若者ならスマホやアプリを使いこなすことは造作無いことだろうが、30代以上の肉体労働者であるタクシーの運転手に最先端のIT技術を取り入れてもらうのは大変なのである。
そこで両社が考えたのが、タクシーの運転手に大きなインセンティブを出すこと。例えば「滴滴打車」のアプリを使って載せた乗客が微信ウォレットで運賃を清算すると、「滴滴打車」から運転手の口座に15元のインセンティブが支払われるということにした。このインセンティブは実は初乗り料金よりも多い。また、運転手ほど多くはないが、乗客の方も同様のインセンティブを払って両方面から利用者を爆発的に増やしていったのである。

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Borderless Management & Investment Ltd.

玉利将彦玉利将彦(タマリマサヒコ)
上海と香港を拠点に活動し、中国在住歴は18年に渡る。香港の証券取扱免許(SFC)と保険取扱免許(PIBA)を保有する資産運用アドバイザーとして、顧客のライフプランに即した投資計画の立案及び積立ファンド・保険の仲介、HSBC香港BOOM証券・中国銀行など海外の有名金融機関の口座開設・運営サポートをおこなっている。

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