教えて!総経理!第1回【e-Job Agency Limited 高橋氏】

2022/04/19

5,000万人以上の利用実績を誇る 「内田クレペリン検査」セールスサポーター
人材紹介会社「e-Job」 高橋氏

e-Job人事担当者なら必ず直面する問題。履歴書や面接での印象はよかったのに、いざ試用期間が始まると実際の働きがいまいちな応募者がいるケースだ。人事の目的、それは適正な人材を採用し、適性な部署へ配置すること。そして企業の業務を効率化していくことだ。しかし、香港という異国の地で、言葉の問題などもあり、なかなか応募者の特徴を事前に知ることは難しいのも現状としてある。
今回は企業と人材のミスマッチを防ぐ適性検査「内田クレペリン検査」について、香港のセールスサポーターであるe-Jobの総経理・高橋氏にお話を伺った。

Q:まず「内田クレペリン検査」について教えてください。
A:同検査は日本国内では90年以上の歴史と累計5,000万人以上の利用実績があります。もとはドイツの精神医学者、エミール・クレペリン(1856~1926)が行なった作業心理の研究に着想を得て、日本の心理学者、内田勇三郎(1894~1966)が、1920年代から研究を始め、検査方法と妥当性について研究を重ね開発したものです。

Q:長い歴史と大変多くの実績がありますが、利用機関はどんなところですか?
A:製造業、流通業、金融業、サービス業などで、年間70万人の利用実績を誇っています。官公庁や企業では採用時の選抜や適正配置の参考資料として利用され、また学校では、教育指導として利用されています。さらに、旧国鉄(現JR)では、1948年より運転適性や事故ミス予防のため、適性検査として導入しています。

Q:御社と「内田クレペリン検査」の出会いは何ですか?
A:2017年会社設立後、19年よりセールスサポーターを担っています。もとは中国・香港・フィリピン販売店のN-ERVE TECHNOLOGY、中津晃一さんと和僑会で出会い、香港エリアを任せていただくことになったのがきっかけです。

Q:フィリピンではどのように活用されているのでしょうか?
A:中津さんからのエピソードを紹介しますね。中津さんは、技能実習生、特定技能生、留学生などへの日本語教育をおこなっています。日本の企業とフィリピン人の実習生の間でミスマッチをできるだけ少なくするために出会ったのが「内田クレペリン検査」だったそうです。聞けば日本の大手企業や政府機関で多用されている信頼性の高い検査。それ以降同検査の販売店となり、フィリピンの鉄道会社にも同検査が採用され、鉄道従事者に検査をし、未然に防げる事故を減らすことに貢献できたそうです。

Q:海外での採用で同検査を行うことのメリットを教えてください。
A:ひとつは文化や言葉の壁を越えて、応募者の特徴を知ることができます。簡単な一桁の足し算を計30分行なうだけなので、言語は関係しません。弊社ではヘルパーさんの紹介業も行なっていますが、そのヘルパーさんにも同検査を使って、その方の特徴を把握し、利用者に共有しています。
ふたつめは、SPIや面接では測ることのできない心理的な面も数値化できることです。限られた時間の中でひたすら足し算を行い、脳に少しの負荷をかけながら答えをアウトプットしていきます。その結果見えてくる、受検者の発動性や柔軟性などを5段階で分析して報告します。

Q:採用前に応募者の特徴を把握できるのは人事にとっては非常に助かりますね。
A:そうですね。香港の人材紹介コストは非常に高く、企業にとってかなりの負担です。また、コストだけでななく、試用期間の中で会社のスタッフが新しい方に教育する時間が一番もったいないと思っています。このような点から、労力や時間も節約できるのが同検査のメリットでもあります。

Q:採用以外ではどんな使用例がありますか?
A:実は組織内での配置転換の際にも活用できます。パフォーマンスの悪かったスタッフに検査を実施したところ、現部署の業務とその方の特性がそぐわないことがわかりました。適宜、配置を変え、得意な分野に異動を決めることのできる科学的な根拠にもなります。また、全社員に検査を行ない、マネジャークラスに結果をシェア。それぞれの部下の特性を共有することで、どんな時にどんな声掛けをすればいいかがわかり、組織の雰囲気や団結力が上がったケースもありました。
スポーツ界でも採用されており、スタートダッシュが遅い選手には十分なウォームアップを施すなどの具体的なパフォーマンス向上に役立っています。また、多忙な医療業界や福祉施設などでも検査結果の曲線がウツ傾向と見られる職員には、配置換えやメンタルケアを行うなど、業務改善への近道にもなっています。

Q:検査の単価が約3,000円(日本円)と経済的ですが。
A:はい、検査は解答用紙とえんぴつさえあればどこでも可能です。時間も40~50分で終わりますので、受検者の負担にはならないと思います。長くかかる試用期間に比べたら、検査は短時間かつ一回で終わるので効率的ですよ。

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検査所要時間約 50分
実施場所 会議室など、静かな環境
実施人数 1名~数百人
用意するもの (1)検査用紙 (2)鉛筆 (3)検査実施実地用動画(音声)
検査方法 簡単な一桁の足算を、1分ごとに行を変えながら行います。
5分の休憩をはさみ、計30分間足し算を行います。

 Q:ありがとうございます。御社の今後の目標を教えてください。
A:弊社の就職支援サービス、ビジネスマッチングは引き続き力をいれていく一方で、日系だけでない香港の鉄道や航空会社など現地企業にもこの「内田クレペリン検査」の正確性・信頼性を理解し実施していただけたらと思います。

内田クレペリン検査の詳細はこちらから
Uchida Kraepelin

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2017年設立当初より「人と人のベストマッチング」をモットーに企業へ多くの優秀人材を紹介してきた同社。仲介手数料の高い香港の相場の中で、手数料1ヶ月分のみを頂戴する良心的な価格設定なのも、総経理の人柄がにじみ出ている。高橋氏はもともと和僑会のメンバーでもあるため幅広い人脈を持つ。「人の夢を応援するのが大好きなんです」と優しい笑顔で語ってくれた。採用者にはお祝い金をプレゼントするサービスもある。同社のさらなる飛躍に注目したい。
https://e-job.hk
Flat 1, 5/F., Cammer Comm. Bldg., 30-32 Cameron Rd., TST
(852)2506-3118
WhatsApp:5223-3382
Email:contact@e-job.hk


 

教えて!総経理!第2回目  
セコムグループ ADTアラームモニタリング香港 馬場氏
のインタビュー記事は
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