総合健康診断サービス「メディポート」健康コラム:紫外線と日焼け

2020/07/22

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 hori prof 突然ですが香港の南北の地理的な位置を確認してみましょう。あまりに細かなことは意味がありませんが、香港は北緯22度あたりにあります。つまり北緯23度26分にある北回帰線より南に位置しているので、夏至の黄道(太陽の道筋)は香港より北側にあり、この頃の香港では北から日が差すことになります。普段はあまり意識しませんが、夏至の頃、香港では北側の窓から日が入ってくることになります。

 今回のテーマである紫外線の強弱は、太陽の位置と大いに関連するものです。つまり太陽が頭上を通過する位置にある香港は、紫外線に関してもより注意が必要な場所だと言えるのです。世界保健機関(WHO)のある専門家は、中緯度地方の中でも香港は特に紫外線量が多いと指摘していました。太陽の位置とは別に、香港は少々特別な場所なのかもしれません。

 

紫外線って何?

 プリズムを通った太陽光がいくつもの色に分かれることを発見したのは、万有引力の法則を唱えたニュートンです。雨粒による屈折で分けられた太陽光が織りなす芸術が「虹」です。その一番内側は可視光で最も波長が短い紫色ですが、そのさらに内側にある目に見えない光が紫外線と呼ばれるもの。眼には見えませんが大きなエネルギーを持っているので、厄介者でもあります。レントゲン検査でおなじみのX線はさらに波長が短かく、エネルギーも大きなものになります。

 ちなみに虹の色が7色だと教える国はごく少数派で、3色と教えている国が少なくありません。

 

日焼けと紫外線

 紫外線はその波長の長いものからUV-A、UV-B、そしてUV-Cの3種類に分けられ、人体に対しての影響も異なります。紫外線というと誰もがまず日焼けを連想することでしょう。人によっては日焼けすると肌がすぐに赤くなりますが、これはUV-Bの作用です。さらにUV-Aがメラニン色素を褐色にして皮膚に定着させます。なお、UV-Cは通常オゾン層で吸収されて地上に到達することはありませんが、オゾンホールができると地上に降り注ぎ、生物に大きな影響を与えるといわれています。

 紫外線量は一般に低緯度地方で強いものですが、太陽の南中高度によっても大きく影響するので、一日のうちでも時間によって日焼けのしやすさはかなり違います。

 

紫外線の利用

 紫外線は高いエネルギーを持ち、強い殺菌作用があります。今年は新型コロナウイルスに翻弄されていますが、このウイルスも紫外線には太刀打ちできません。紫外線を利用すると極めて有効な殺菌装置となるので、現在でも様々な分野で応用されており、コロナウイルス対策にも導入することが各国で試みられているようです。

 さらにUV-Bはヒトの皮下でビタミンDを合成するのに欠かせません。日焼けを怖がって、日焼け止めクリームを使用した上に、帽子、サングラス、手袋など、あらゆるグッズを駆使して紫外線を避けている女性がいます。極度に日焼けを避けることで紫外線不足となり、骨量不足や、なんと骨粗鬆症をも起してしまう若い日本人女性が少なくないそうです。ビタミンDの合成が不足するため、カルシウムの骨への十分な吸着ができなくなり、骨をスカスカにしてしまうからです。

 

肌の色

 肌の色の違いは、人類の長い歴史の中で、居住する地域の紫外線量に適応するために生じたものです。紫外線はヒトの生存に必要ではあるものの、皮膚への影響が大きすぎると反対に生存が脅かされることになります。オーストラリアのアボリジニーの肌の色は黒褐色です。つまり、強い紫外線の下で生きていくには、黒い肌でなければいけない必然性があるのです。そんなオーストラリアに白人が定住するようになったのですが、ここは本来、肌が白い人たちにとって、生物学的に住むことができない場所。オーストラリアでは皮膚がんが医療分野における最大の懸念となっています。今から数百年も経てば、オーストラリアの白人はすっかり淘汰されているのかもしれません。

 

紫外線対策

 中高年世代の人には、小学生時代に日焼けを競った記憶があるのではないでしょうか。夏休みが終わると日焼けした肌の色を比べて自慢大会をしていましたね。

 何年か前には多くの人が黒褐色の肌にあこがれ、日焼けサロンが乱立した時期もありました。日焼けは避けるべきであるとの考え方が常識である現代においてはあり得ない話です。反対に肌を白くするという「美白ブーム」も起きましたが、紫外線対策としては非常にまずいことを行っていたことになります。このブームも黒人差別反対運動の影響で消えていきそうですね。

 紫外線量は毎年徐々に増加する傾向があります。これは紫外線の影響から、今以上に逃れる術を考えなければいけないことを意味します。常に完全装備する必要性はありませんが、特に紫外線量が多い夏場の屋外での活動に際しては、日焼け止めクリームの使用は必須でしょう。また白内障や角膜炎などの原因にもなるので、サングラスの使用も有効です。普通のメガネであればUVカットできるレンズが良いですね。帽子や日傘は熱中症予防を兼ねるので利用価値は大きいといえます。

 紫外線を極度に恐れる必要はありませんが、決して甘く見てはいけないのが現代の常識です

 


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