太る・たるむのメカニズムを考える 楊さちこ中医美容学

2014/04/29

「やせる」というのは現代女性の永遠のキーワード。皆様の中にはいろんなダイエットを試したことのある方もたくさんいるかと思います。「やせる=ウエイトダウン/サイズダウン」だと思っていた方もたくさんいるのではないでしょうか?わたしは「ビジュアル的にきれいに見えるかどうか」が大切なのではと考えます。単純に太っているか、痩せているかということよりも、バランスの悪さというのは、単に体重を落とすだけのダイエットでは改善できないのです。いくらウエイトダウンしても痩せたくないところが減ってしまったり、肌がカサついたり、ハリがなくなったりというのは「やせる=きれい」には結びつきません。「からだの内と外から、健康にきれいにメリハリのある理想のからだ」を目指しましょう。

どうして脂肪がカラダにたまるの?

1.「夏はクーラーの中にいると、冬はその気候のせいで、寒さで代謝が落ち、皮下脂肪が使われずにからだにためこまれる」
代謝とは、エネルギー消費のこと。眠っている状態でも消費される生命維持に必要なエネルギーを”基礎代謝”、日常生活の中で動いたり、運動した時に消費されるエネルギーを”生活活動代謝”といいます。細胞は体温が36度から37度という状況でもっとも活発に働き代謝もアップします。夏のクーラーの効いた室内や、冬の寒さの中では外気に触れている体表の細胞の温度が落ち、内側にある皮下脂肪が使われないままになってしまうのです。

2.「運動不足が脂肪細胞の代謝を悪くし、ますます脂肪がたまる」
運動によって活発になる交感神経は、脂肪燃焼作用のあるノルアドレナリンというホルモンを分泌しますが、運動不足になるとこのホルモンが分泌されにくくなるといいます。内臓の周りについている脂肪を内臓脂肪といい、これはつきやすいけれど運動した時にまっ先に燃えて落としやすいのも特徴。また、皮膚の下に貯えられた脂肪を皮下脂肪といい、お尻や太ももが最初に燃えやすい場所です。気付いたらスカートやパンツがきつくなっていたと言うひとは要注意。暴飲暴食、運動不足が原因で内臓脂肪が貯えられている証拠です。

3.「身体が冷えると内臓を守ろうとして脂肪をため込む」

女性は赤ちゃんを生むという大切な仕事があるため、男性に比べて子宮のあるおなかにはある程度脂肪が貯えられています。おしゃれ重視で薄着をしていると、からだは冷えから内臓を守ろうと脂肪をため込み、とくに子宮がある下腹部に脂肪がついてしまいます。特に、下半身の冷えは水分や老廃物をため込んでむくみの原因になるので注意してください。

どうしてたるんでくるの?

引き締まってメリハリのある体には、適度な脂肪としっかりとした筋肉が必要不可欠です。一般的に特別な運動をしていないと、筋肉は20才を過ぎれば落ちてきます。すると筋肉によって支えられていた脂肪が垂れてしまうのです。3段腹になってきた、ヒップが垂れてきた、二の腕がぷよぷよになってきたなど、たるみの現象がおきている人は皮下脂肪の付過ぎや筋肉が衰えてきた証拠です。

「ビジュアル自慢のからだを目指す」を確実に成功させるポイントは、「今の自分がどれだけ自分の理想とかけ離れているかという現状認識」をいつもすることです。

次回号に続きます。

楊さちこ

 

【楊さちこ先生のプロフィール】
1961年大阪生まれ。南京中医薬大学。中医美容教授・中医学博士。日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。アジア各地において商品開発から美に関するトータルプロデュースを手がけるほか、各地において美容セミナーを開き、「楊さちこ式美容メソッド」「脱ファンデーション」を伝え、幅広い年齢層の男女から絶大な信頼と支持を得ている。
楊さちこのアジアンビューティースタイル公式サイトRepeque®-レピークhttp://www.yo-sachiko.com
香港ときどき海外発!中医学博士・楊さちこの『アジアンビューティまっしぐら』@アメブロhttp://www.asian-cosme.asia

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