総合健康診断サービス「メディポート」医療情報:静かなる殺人者サイレントキラー

2017/08/24

メディポート代表:堀 真昔のサスペンスドラマを連想させるようなタイトルですが、これはサイレントキラーと呼ばれる人体内に静かに潜む危険因子のこと。一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、普段意識できるものではありません。もしかするとこの「殺人者」が今、あなたの背後に迫ってきているのかもしれません。サイレントキ ラーが動物や人などであれば走って逃げれば何とかなるのかもしれませんが、これはどんなに逃げようとも、たとえどこかに隠れたとしても、振り切ることは不可能です。あなたの内なる殺人者であるサイレント キラーは、まるで自分の影から離れることができない かの如く付きまといます。いかにも健康そうに見えている人であっても、あるいは病院には縁がないといって自慢している人であっても、身体の奥深くで静かに 進行している変化に気付かないことはいくらでもあります。何の前触れもなく、ある日突然異変は起きま す。苦しみの中、薄れていく意識の中で、本人は何が 起きたのかを知る由もなく死を迎えてしまうこともあります。そんな危険性につながる要因をサイレントキ ラーと呼ぶのです。高血圧症、中性脂肪やコレステロールが高い脂質異常症、高血糖(糖尿病)がその代表です。単独でもその危険性は大きなものですが、これらの因子が複合してより大きな危険因子として内在していることもあり得ます。最大の原因はズバリ肥 満。例えば太ることで血圧が高くなり、脂質異常がおき、さらに糖尿病発症の引き金を引いてしまうということになります。もちろんこれらが同時に起きるという極めて危険な状態に陥ってしまうことも決して珍しことではありません。これらの要因が重複したからといって危険性が単純に2倍になるというわけではなく、三つ重なったからといって3倍になるわけでもな いのです。それぞれの因子の危険度、つまり死亡リスクの大きさが仮に同じであったとしても、1+1=3、1 +1+1=10という計算式が成り立ってしまうほどその 危険性は著しく大きくなります。メタボリック症候群 の概念のもととなった「死の三重奏」と呼ばれていた ものはまさにこのことです。

太ることがサイレントキラーを招く大きな原因では ありますが、もちろん肥満が必ずしもこのようなリスクの原因となるわけではなりません。メタボリック症候群の絶対要件となる内臓脂肪型肥満である人がこれらの因子を持っている場合は特に注意が必要となります。太らないようにすること、あるいはすでに太っている人にとっては直ちに減量することが、良好な健康状態を維持するために思いのほか大切な心掛けとなります。両親あるいは祖父母くらいまでの健康状態を調べると、自分自身のリスクをある程度把握することができます。特に糖尿病の患者が直系の家族にいる場合は、その発症理由にもよりますが、とにかく太ることは避けなければいけないと思って間違いはありません。

サイレントキラーはそのどれもが生活習慣に起因しているものであって、飲食や運動などの長年の習慣がその出現に関与することになります。やはり体重の増加に比例してほぼ例外なく悪化するものであり、それらすべてに共通するのは血管に対する影響です。動脈硬化の原因になることはもちろん、弾力を失った血管をもろくしてしまう作用や、そこに脂質が溜まってアテローム性の変化をきたすこともあります。さらにその血管に常に加わる血圧という物理的作用が致命的な一撃となることさえあるのです。

そのような意味で糖尿病は最も怖いサイレントキラーといえます。糖尿病は突然人命を奪うような病気ではありませんが、本人が意識しないうちに病状は静 かに、確実に悪化します。そして、ある日偶然に合併症に気付くことになります。足先が壊死してその足を切断することを余儀なくされたり、視力が落ちたと思ったら視神経障害で失明しかけていたりとか、あるいは腎臓の働きが極端に悪くなって透析を受けることになったりもします。これらは3大合併症と呼ばれるものですが、最近はこれに脳梗塞が加わり、4大合併症と呼ばれるようになってきました。痛くも痒くもない糖尿病ですが、合併症に気付いたころにはもう手遅れです。どの合併症も深刻な健康問題ですし、合併症が重複して起きてしまうという悲劇も現実の問題として起きています。

このようにとても怖い糖尿病を予防することはもちろん、様々な生活習慣病を避け、健康な身体をいつまでも維持するためにも、ぜひとも体重のコントロールを行って欲しいものです。どの程度の体重が好ましいのかは個人差が大きいので専門家の意見を聞くことも必要ですが、とにかく現在の体重を増やさないことが最低限必要な対策となります。

すでに何らかの問題を指摘されているのであれば今すぐにでも改善に向けたプログラムを実行してください。体重の管理と適切な運動習慣。将来寝たきりにならないためにもこれらは大切なポイントになります。

Mediport

 

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