総合健康診断サービス「メディポート」医療情報:香港人が長寿である本当の理由

2017/07/14

香港人の平均寿命は世界一。その年によって、あるいは統計 の算出方法によって違いはあるものの、日本と並んで平均寿命 がとても長いことは今では多くの人に知られるようになりまし た。しかしほんの数年前までは、香港人の平均寿命が日本人と並 ぶほど長いと話したところで、怪訝な顔をされるばかりでした。 それがいつの間にか、香港人の長寿はもはや常識のように受け 止められるようになったものですが、その理由について正しく理 解できている人は今もほとんどいないようです。

大気汚染は年々ひどくなる一方で、騒音問題もとても深刻であ ることが分からなくなってしまうほど日常のものとなっています。 気候環境にしても、極端に湿度が高くカビを心配しなければい けない季節がある一方で、乾燥しすぎて肌荒れが気になる時期 もあるなど、細かなことも含めて決して良くはありません。加えて 人口密度が高いことから、人間関係でのストレスを抱える人も多 いことでしょう。住宅環境も一般に劣悪であり、狭い住居に多く の家族が暮らしていることも場合によってはストレスが大きくな る原因となっているはずです。さらに生鮮食品をはじめとした多 くの食品は中国から輸入されており、農薬や食品衛生の問題な ど、香港に暮らす場合のマイナス要因がここにもあります。こん な環境に暮らす香港人の平均寿命が常に世界のトップを争うな ど、普通ではとても考えられないことですが、統計上はまったく 疑うことがない事実なのです。実は我々が平均寿命を下げると 思っているこれらのマイナス要因は、統計上の平均寿命の数字 にはほとんど影響していないといっても良いことなのです。

メディポート代表:堀 真メディポート代表:堀 眞

その一方で平均寿命が長くなると思われている要因もいくつ か挙げられます。まずは食生活のこと。根底にあるのは医食同源 としての考え方です。食品によって体を温めるとか冷やすとかい う古くからの考え方を持つ人は少なくはないようです。また場合 によっては食べる時期や時間までをも気にすることさえあるよう です。最近は随分変わってきましたが、ほんの20~30年前まで は香港人は冷えたものを口にすることはほとんどありませんでし た。さらに太極拳など、古来から伝わる独特の運動習慣も健康を 維持することに貢献しているといわれています。個人的には、香 港の老人の外出率が高いこと、たとえ亀のような歩みであったと しても頑張って歩いている姿を見て、香港が長寿社会であること の理由ではないかと感じたものです。年長者が元気であること は、食事や運動などが大きく関係していることを疑う余地はあり ませんが香港人の「平均寿命が長い本当の理由」はまったく別の ところにあるのです。

香港の医療レベルの高さは多くの人が知るところですね。さら にその医療費は正規に居住している人であれば低額に抑えら れ、たとえ入院しても治療費を含めて原則として患者負担は1日 100ドルにしかすぎません。臓器移植手術などの最先端医療 サービスを受けたとしても基本的には同じです。世界トップのレ ベルを誇る香港の生体肝移植手術を受けた日本人夫婦がいま す。10数年前の話ではありますが患者負担は日本円にしてなん と3万円程度でした。身近なところでは出産があります。この場合 は300ドルで済んでしまうのです。たとえ未熟児で生まれても、極 めて低額の医療費負担で保育器に入れてくれます。「必要とあれ ば誰でも最高レベルの医療サービスを受けることができる」とい う医療制度が香港に構築されているからです。香港の新生児・乳 幼児の死亡率が低いのは、このようなバックグラウンドがあるからで、この事実が平均寿命を大きく 延ばす最大の要因となっているの です。日本人の平均寿命が長いこ とも同じです。医療レベルが高い 上に国民皆保険制度があるおか げで、誰もが病院で出産するため 事故率が低く抑えられ、出産後に 幼い命が失われてしまうことも少 ないのです。日本のように一般市 民への行き届いた医療サービス があることと同じく、香港では制度 の中身は違うものの平均寿命を押し上げる要因としての共通項 があるのです。「医療レベルが極めて高く、それでいて患者の医療費負担が低く抑えられ、誰もがそのサービスを受けることがで きる」という国や地域は世界的にも稀です。

香港と日本がともに平均寿命が長い理由、お分かりいただけ ましたか?

Mediport

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