体内から美しく、酸性体質にならないために。周漢方医のアドバイス

2015/07/07

内側から美しく

 

女性であれば“美しさ”のための努力をいとわない。なぜなら、自分をより輝かせることで自信を手に入れることにもなるからだ。効果があるとされる美容法を試したり、評判のスキンケアアイテムや化粧品を使ったり、エステに通ったり、努力を惜しまない。それにもかかわらず、年齢を重ねるにつれ、自分の肌質が衰えてきたことを感じるようになる。シミ、ソバカス、色素沈着があらわれはじめると、これまでの方法では効果が無いと感じ、様々な情報に躍らされることになるかもしれない。そうなる前に、“美しさ”の基本をもう一度見直してみよう。

真の“美しさ”を手に入れるために重要なのは、内側、つまり体の中からケアすることだ。外側の美しさだけを気にして内側をおろそかにすると、本質的な美しさを保つことはできない。ぜひ、今から体の中から美しさを磨くという視点を持ってもらいたい。具体的には、体のPHバランスを考えることで、体の内側の状態を知ることができる。

 

酸性体質の要因を知ろう

1.飲食の影響:酸性体質は、皮膚がザラつく、ニキビができやすくなる、肌の輝きが徐々に失われる、化粧ののりが悪くなるなど、顔面の皮膚に悪影響を引き起こす。酸性体質になる要因の一つは食習慣にある。これは体の内面から美しくなるための重要な要素でありながら、最も見逃されがちな要素でもある。次に挙げるのは酸性体質と関連があるとされる食品や食習慣だ。

① 毎日140グラム以上の肉を摂取。

② 高脂肪・高コレステロール食品(ジャンクフードなど)。

③ 食品添加物(保存料、合成香料、合成着色料など)の多い食品。

④ 塩分を多く含む食品(食肉加工品など)。

⑤ バーベキューなどの焼き物。

⑥ 缶詰食品。

⑦ 昨夜の食べ残しを温めて食べる。

⑧ 喫煙、飲酒。

⑨ 野菜よりも肉の多い食事。

⑩ 不規則な食生活。

⑪ おやつの食べ過ぎ。

2.薬の影響:現代人の多くは、長期にわたり西洋医学に基づく薬を服用する。これも体が酸性に傾く要素の一つとされている。化学物質が蓄積すればするほど肝臓や腎臓などの臓器に悪い影響を与えることになり、解毒作用が低下する。つまり、毒素を排出して血を作る機能が低下するので、顔の肌にシミや色素沈着が生じやすくなる。

 

3.便秘による影響:便秘には様々な要素が関係する。ストレス、不規則な食生活、食物繊維不足などはよく知られている。消化しやすい食品ばかりを食べることで、大腸に与えられるはずの自然な刺激が少なくなり、排便が起こりにくくなることもある。ほかにも、食べ合わせによっては食物に含まれるタンニンがタンパク質の成分を変え、腸の粘膜に特殊な膜を作ることもある。こうしたことで、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下して便秘となる。便秘になると毒素が体に再吸収され、血液が汚れ、体液も酸性に傾く。こうなると、皮膚はツヤがなくなり、顔色も悪くなってしまう。

 

ここに挙げた3つの点は体のPH値に影響するとされている。人体の正常なPH値は約7.35~7.45だが、これより低い値になると酸性体質となる。体が酸性に傾くと、抵抗力が低下し始め風邪などの病気にかかりやすくなったり、疲れやすくなったりする。また、皮膚にダメージが出やすくなり、湿疹やシミができるなどのドラブルで、外見にも影響が出てくる。普段から生活に注意し、早めの対策と改善で内側からの美しさをめざそう!

 

 

漢方医 周先生

周正峰

香港大学専業進修学院中医学系卒業、北京中医薬大学学士号と米国経営管理修士号を有する。

現在は香港中医薬管理委員会登録漢方医、香港中医研究院教授、香港気功協会会長を務める。

 

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