季節の暦 二十四節気 「大寒」

2023/01/11

2023年は1月20日
二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1年を春夏秋冬に分け、さらにそれぞれを6分割した24の季節区分のこと。
2000~3000年前の古代中国が起源とされる暦で、季節の移り変わりを示す指標として、昔から農業などで重宝されてきた。大寒3

1月20日から次の暦である立春までの約15日間を二十四節気では「大寒(だいかん)」という。大寒はその名の通り、一年で最も寒さが厳しくなるころ。ひとつ前の暦である小寒と合わせて「寒の内」と呼ばれ、大寒が終わるころのことを「寒の明け」という。
この寒の時季に作られる酒や醤油、味り」と呼ばれ良質だとされるのは、気温が低いゆえ発酵がゆっくりと進み、味に深みが出るから。また雑菌が繁殖しにくい冷たい水で仕込むので、発酵食品を作るのにはちょうどよい時季なのだ。大寒2 日本で大寒の旬の食材といえば、小松菜や水菜などの葉野菜や、ポンカン、みかんなどがある。特に小松菜は、寒さに強く霜が降りた後に葉が柔らかく甘くなることが特徴で、ビタミンやミネラルが豊富なため風邪予防に効果的。柑橘類は1~2月に甘さが増し美味しくなる。大寒1 大寒の最終日(立春の前日)は、節分となる。厳しい冬を終えて春を迎える節目となるこの日、厄を追い払うために豆まきをしたり、その年の福徳を司る神様「歳徳神(としとくじん)」のいる方角を向いて心の中で願いごとをしながら恵方巻を食べる風習も最近では一般的となった。
最も寒さが厳しいとされる大寒だが、さて香港はというと、この時季の平均気温は16度。過去30年間の天文台のデータによると最低気温を記録するのは例年もう少し前で、大寒ではないそうだ。寒さが少し和らぐこの時季、香港では、しその葉や生姜、ネギ、にんにくなど香りのある食材を適度にとることで季節の変化に対応するのだとか。体のなかからも春を迎える準備を始めよう。

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